精神疾患のある利用者さんの中には、他者と関わることを拒む状態や精神状態の悪化で連絡が取れなくなる方がいます。病状によって急に連絡が取れなくなった場合、一人暮らしやキーパーソンがいない方は確認が難しいです。連絡が取れない場合にどう確認すればよいかポイントをまとめました。
1.時間を改め訪問し、訪問したことを知らせる文書を残す
利用者さんがうっかり外出していることも考慮し、一度時間を改めて訪問しましょう。再び訪問した時に、訪問に来たことを知らせる文書を残します。利用者さんがその文書に気づき、連絡を取れるようにするためです。また、翌日も利用者さんと連絡が取れない場合、その文書が受け取られているか、否かの確認も重要になります。なぜなら、文書が受け取られていない場合、外出できていない可能性も考えられるからです。
2.洗濯物や家の外から分かる変化を見る
家の外から分かることも重要な情報となります。ガスや水道のメーターの値や洗濯ものなどを確認しましょう。。後日、それらが動いているかが利用者さんの生活状況の把握に繋がります。 動いている場合、看護師や他者との関わりの拒否の可能性もあり、多職種と連携が必要となります。
3.利用者さんの近況を他の看護師と情報共有する
看護記録や訪問時の情報を基に、利用者さんの状態悪化の兆候を確認しましょう。連絡が取れていない状況は重要な情報です。 利用者さんの性格や症状が変化しているかどうかを情報共有とともに、看護師のアプローチが刺激になっていないか、 利用者さんの命が危険な状態にないかなどアセスメントをしていく必要があります。
4.通院先に最終通院日の確認、担当保健師など関係機関に連絡・情報収集を行う
最終通院日や次回受診予定を確認しましょう。これは服薬状況と関連があります。定期的な通院がされていないことは、規則的な服薬がされておらず状態悪化の兆候と判断できます。
訪問看護は通院先の主治医の指示に基づいて行われていますので、主治医への情報共有と対応確認も重要となります。また、地域の保健師が訪問している場合、保健師との情報共有も必要です。
利用者さんの安否が不明な場合、関係機関と連携し、必要に応じて警察に連絡することもあります。特に連休やお盆、お正月など、関係機関の休業日には対応が遅くなることもあるため早急な対応が必要です。
【まとめ】
- 1.時間を改め訪問し、訪問したことを知らせる文書を残す
- 2.洗濯物や家の外から分かる変化を見る
- 3.利用者さんの近況を他の看護師と情報共有する
- 4.通院先に最終通院日の確認、担当保健師など関係機関に連絡・情報収集を行う