誤嚥性肺炎予防や食事のサポートにとって、口腔ケアは大切なケアです。
口腔ケアの中でも便利な道具に、“柄付きくるクリーナーブラシ”と“モアブラシ”があります。これらのブラシに馴染みのない方もいるでしょう。 今回は、これらのブラシの使い分けと基本的な使用法についてご紹介します。
1.各ブラシの説明
①柄付きくるリーナブラシ(以下くるリーナブラシとする)
柄付きくるリーナブラシは、ヘッド部には大小2種類が用意され、そのヘッドには球状に配置された柔らかいブラシが備わっています。
このブラシは口当たりが非常にソフトで、口腔ケアに抵抗がある患者にとって理想的なアイテムです。
指1本分ほどの隙間からでも使えるため、口の開閉が難しい患者にも適しています。 また、吸引チューブが付いたバージョンもあり吸引しながらケアができる便利なツールです。
②モアブラシ
モアブラシは、形状はスポンジブラシに似ています。
ヘッドには柔らかい毛が球状に配置されています。このブラシは吸着性が優れており、汚れや痰を効果的に除去できます。 そして、口腔ケアをしながら口腔リハビリの一環として、マッサージやストレッチなども行えるアイテムとなります)
2.ブラシ共通の特徴
これらのブラシは、首の部分を曲げることができるので、口腔内のどの部分にもブラシを当てることが可能です。患者の口腔ケアにおいて、柔軟性が求められる場面は多いので非常に便利です。
ブラシの持ち手からヘッドにかけての部分はしなります。このしなりは、患者の口の動きに合せるリハビリの場面でも便利なアイテムです。
ヘッド部分には大小2種類が用意されています。これにより、異なる口腔部位に適切にアプローチでき、患者に合わせたケアをすることができます。
3.ブラシの曲げ方
ブラシを使う際には、持ち手についている穴が見えるようもちます。
ブラシの柄とヘッドの間、イラストの⭕️で示された部分を、下向きに曲げると、ブラシが特定の角度で使いやすくなります。
【まとめ】
・柄付きくるリーナブラシは、ソフトな球状ブラシで口腔ケアに適し、口の開閉が難しい患者にも対応。吸引チューブ付きもあります。
・モアブラシは吸着性が高く汚れや痰を効果的に除去でき、マッサージやストレッチも可能。
・2つのブラシは柔軟な首で口腔内全体に当てやすく、持ち手がしなり口の動きに合わせリハビリが可能。
・2つのブラシの首の曲げ方は、持ち手穴が見えるように持ち、柄とヘッド間を下向きに力をいれて曲げます。