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外科
2024.06.27
予期せぬ抜去を防ぐドレーン管理のコツ

ドレーンは、体内に溜まった血液や膿、空気などを排出するために留置されます。

複数のドレーンが入っていたり、患者さんの体動が多かったりすると何かの拍子に抜けてしまうのではないかと不安になりますよね。

ドレーン管理では、排液の量や性状の観察に加えて、事故(自己)抜去の予防が非常に大切です。  今回は、予期せぬドレーン抜去を予防するためのポイントについて紹介します。

1. ドレーンの抜去しやすい場面

体位変換や移乗、移送の場面では、ドレーンに強いテンションがかかる可能性があります。特に複数名のスタッフでストレッチャーや車椅子への移乗を行う際は、移動時の転落防止に気を取られ、ドレーンが抜けかかることがあります。  
また、自立度の高い患者さん、不穏やせん妄のある患者さん、発汗が多くテープが剥がれやすい患者さんも注意が必要です。

2.予期せぬ抜去を防ぐドレーン管理のコツ

予期せぬドレーン抜去を防ぐドレーンの管理のコツは以下の4点です。

①挿入部をマーキングする

ドレーンの挿入部付近には、マジックでドレーン自体と患者さんの皮膚などに印をつけましょう。印の位置がずれていないかを確認することで、ドレーンの引き抜けや引き込みに気づくことができます。

②安全ピンの位置や縫合糸が切れていないか確認

開放式ドレーンの場合は、縫合糸や安全ピンを使って、ドレーンが体内へ迷入しないよう固定している場合があります。

「ドレーンに対して安全ピンが垂直になっているか?(※)縫合糸が切れていないか?」を必ず確認しましょう。

③固定テープはΩ型やY型のテープで固定

皮膚にドレーンを固定する際には、テープをΩ型に巻くことで接着面が広くなり、剥がれにくくなります。皮膚への圧迫を避けることで、MDRPU(医療関連機器褥瘡)の予防にもつながります。また、Y型に切り込みを入れたテープで固定すると、ドレーンにテンションがかかっても引き抜けづらくなるます。

【まとめ】

予期せぬドレーン抜去を防ぐドレーンの管理のコツは次の四つ
①患者さんの移動時や発汗が多い場合、不穏やせん妄がある時は特に注意しましょう。
②挿入部をマーキングし管理する。
③安全ピンの位置や縫合糸が切れていないか確認
④固定テープはΩ型やY型のテープで固定

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