実際にあった患者家族からのストーカー行為、自分の身を守るためにできること

共通看護
2024.12.17
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患者や家族からの院内暴力は、スタッフの心身に大きな影響を与え、退職を考える人も少なくありません。暴言や暴力、セクハラ行為などは決して許されることではありませんが「周りに相談しづらい」「相手が患者や家族だと我慢せざるを得ない」と考えてしまう人もいるでしょう。
この記事では、患者の家族からストーカー行為を受けた看護師の事例をもとに、自分やスタッフの安全を守るためにできる対応方法について紹介します。

1.事例

40代の男性が、入院中の母親を見舞うため毎日病院に訪れていましたが、次第に担当看護師への執着が見られるようになり、面会時間外にも病棟内をうろついてスタッフを探し回る行為が続きました。さらに、職員通用口での待ち伏せ行為もあり、病棟責任者が注意しましたが、男性は迷惑行為をやめませんでした。

2.対応方法

こうした行動は、ストーカー規制法に触れる可能性もあり、放置せず早めに対応することが重要です。警察に相談し、以下のような対策を行いました。

① 男性からの問い合わせに答えない

男性がスタッフの居場所やシフトについて問い合わせをしても、答えないことを徹底しました。例えば「担当看護師が代わりに対応します」「シフトについてはお答えできません」と、はっきりと伝えることがポイントです。

② 複数人での行動を推奨

帰宅時は必ず複数人で行動するようにし、待ち伏せがあれば病院に引き返して110番通報を行います。やむを得ず一人で行動する場合は、防犯ブザーを持つことが推奨されました。病院支給の防犯ブザーがしっかり動作するか確認し、いざというときに備えておくことが大切です。

③ 警備室や男性職員との連携

警備室と情報を共有し、見回りを強化してもらいました。また、女性看護師が多い病棟だったため、他の病棟の男性職員や医師とも情報を共有し、緊急時の協力体制を整えました。

3. 注意点

迷惑行為があった場合、第三者へ相談する際に重要なのは、具体的な記録を残すことです。「いつ・どこで・誰に・何をされたのか」を詳細に書き残し、証拠として活用しましょう。これにより、警察や弁護士への説明がスムーズになります。

4.まとめ

看護師として働く中で、迷惑行為や不適切な対応を迫られることもあるかもしれません。もしこうした状況に直面した際は、一人で抱え込まず、必ず上司や同僚と情報を共有し、チームとしての対応を行いましょう。さらに、必要に応じて警察や弁護士など、外部の専門家に相談することも大切です。自分の身の安全を最優先に考え、決して一人で対応しないようにし、病院のマニュアルがあればそれに沿って対応しましょう。

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