高い確率で爪のトラブルを抱えていると言われる高齢者。長い月日カットされていない伸びた爪、肥厚して簡単に切ることができない爪になってしまっていたという場面に出合うことも多いと思います。今回は足の爪切りについてポイントを解説します。
長い間手入れがされていない足の爪は、分厚くなってしまっていたり、巻き込んでしまっていたり、爪と皮膚の境目がわかりづらくなってしまっていたりして、カットが難しい場合は、爪を切る前に以下のような準備をお勧めします。
準備する爪切り物品

- ゾンデ:爪と皮膚の間に詰まった角質を除去したり汚れを取り除く
- 爪切り:つめを切る
- ニッパー:かたい爪や厚い爪を切る
- ガーゼもしくはカット綿:爪の表面を清拭し汚れを取る
- 新聞紙:爪が散乱しないように足の下に敷く
- ストローゾンデ:ストローを斜めにカットし、細くなった先で爪と皮膚の境目を作ったり確認したりする
爪を切る前の準備
1. まず実施者はビニール手袋を装着し、利用者さんの爪の状態をよく観察します。
2. 足浴や温めたタオルで足をよく温め、爪の周囲や先までしっかり洗いましょう。また温めた後の柔らかくなった爪をカットすると良いです。
3. カットした爪が散乱しないように新聞紙を広げます。
4. ゾンデを使用して、爪床と爪甲の間に詰まった角質を取り除いていきます。爪床と爪甲の境をしっかりと作ります。爪床と爪甲の境がわからない場合は、ストローゾンデを使用し境目を作ります。
5. 爪を切るときの理想の長さは、皮膚から爪が出ない程度の長さでスクエアカットという四角い形です。

6. ニッパーは固定して上の刃だけを動かして切ります。
慎重に切りましょう。
7. 肥厚爪の場合は、爪の厚く重なった部分を爪やすりで削っていきます。爪やすりは一定方向にかけていくのがポイントです。
8. 爪周囲をアルコール綿で消毒し、終了です。
【まとめ】
・爪切りを行う前には温めて爪を柔らかくすることが大切です。
・爪切りを行う前には爪周りをしっかり洗ったり角質を除去することで、爪床を傷つけず安全なケアが行えます。
・爪の理想の長さは皮膚から爪がでない程度の長さのスクエアカットです。一度に切れないほど伸びていたり、肥厚している場合は複数回に分けてケアしましょう。
・カットが難しい場合にはやすりで整えましょう。