子どもの場合、歯磨きが苦手な子は少なくありません。歯磨きは大切なケアのひとつですが、苦手意識を持ちやすい生活習慣のひとつです。
特に感覚過敏や集中が続かないなど、発達特性によって歯磨きへの抵抗感が強くなることがあります。歯磨き習慣が定着すれば子ども本人の負担を減らし、口腔衛生を守ることに繋がります。歯磨きを嫌がる子どもへの4つの支援ポイントを紹介します。
なぜ歯磨きが苦手なの?
・感覚過敏で歯磨き粉の味や匂い、歯ブラシが強い刺激となる
・集中が続かず、歯磨き中にじっとしていられない
・痛みや不快感が記憶に残って拒否につながる
4つの支援ポイント
1.スモールステップで刺激に慣れる

いきなり口に歯ブラシを入れるのではなく、肩や頬など口から離れた部分に触れてから始めると受け入れやすくなります。
過敏の弱い場所から始めると負担が少ないので、奥歯の歯肉から徐々に前歯に近づいていくと良いでしょう。
2.見通しを持たせる
「上の歯が終わったら、下の歯ね」「10数えたら終わりにするよ」など次のステップや順番を具体的に伝えると見通しが立ちやすくなります。タイマーを使って視覚的に働きかけるのも効果的です。
3.環境を整える

音や光に敏感な場合はTVやBGMを消して静かな環境を作ると集中しやすくなります。毎日同じ時間に歯磨きを行うなどルーティンに組み込むことで安心感が生まれます。
4.道具を工夫する
毛の柔らかい歯ブラシや甘めの歯磨き粉など、好みはさまざまです。いろいろな歯ブラシや歯磨き粉を試して、その子に合った刺激の少ないもの選ぶとよいでしょう。
歯磨きのポイント

・虫歯は上の前歯の裏、下の奥歯の溝に多いです。汚れやすい場所を把握して優先的に磨くと効果的です。
・上の前歯の歯茎にはすじ(上唇小帯)があります。唇を引っ張りすぎない、上唇小帯を指で押さえて歯ブラシが当たらないように磨く、などの工夫が必要です。
歯磨きへの抵抗感を減らすには安心できる環境づくりが大切です。まずは、うがいだけでもOKとして、その子ができることから少しずつ慣れていけるといいですね。4つの支援ポイントを活用して、子どもの特性に寄り添いながら歯磨き習慣の定着に役立てましょう。
【まとめ】
なぜ歯磨きが苦手なのかを理解して、4つの支援ポイントを活用し、個性や発達特性に合った歯磨き習慣を整えましょう。
1. 道具を工夫する
2. スモールステップで刺激に慣れる
3. 見通しを持たせる
4. 環境を整える



