「どんな感染症にどんな感染対策が必要なのか分からない」「いざ部屋に入ろうと思ったけれど、どの手順で防護用具を身につけたらいいかわからない」入院している患者さんには様々な感染症を持っている人がいるので他の患者さんに移さないように感染対策が重要です。
何度も行っていてもしばらく防護具の着脱をしていないと忘れてしまい、先輩に聞きずらいという経験はありませんか?
防護服の付け方、外し方で病原菌を広げてしまう可能性があるので正しい知識を持って対応していきましょう。
まず、医療現場で行う感染対策予防を「スタンダードプリコーション(標準的予防策)」と言います。看護師、患者さんのお互いを感染症から守るために行います。感染予防のために行う防護用具は、身に着け方・外し方を間違えると病原菌を広げる原因になるので手順を守ることが大切です。
しかし、一度防護服を着て中に入るとPHSを使うことができないため先輩になかなか聞けない状況になりかねません。何度やっても防護具の着脱する機会が少なくなると分からなくなるものです。
1.感染防護用具を付けるときの手順
手指消毒
手洗い・手指の消毒を行います。 汚れが残らないよう念入りに行いましょう。
ガウン・エプロン
ガウン、エプロンを身に着けます。通気性のないプラスチックエプロンなので、袖があるタイプは蒸れて汗をかくので、通気性の良い肌着を何枚か予備を持ってきておくと安心です。
マスク
鼻と顎にフィットするように当て、プリーツを伸ばします。眼鏡やゴーグルで耳が痛くなることがあるので、クッション材を耳に当てると痛みが和らぎます。
フェイスシールドイラスト
透明なシールド部分は触らずに付けましょう。ゴムの部分が緩んでいないか確認を行うことが大切です。
手袋
手袋を装着します。 装着時に破れてしまったり上手くハマらないことがあるため、手が乾燥してから装着することがポイントです。
2.感染防護用具を外す手順
手袋
手袋の内側をつかみ、裏返すように外します。 注意点:感染の拡大を予防するため患者さんに触れた面を素手で触らないように気を付けます。
フェイスシールド
シールド(透明の部分)を触らずに 外します。
ガウン・エプロン
肩の紐をちぎって患者さんに触れた部分を内側にしてくるくると 丸めて脱ぎましょう。丸めたエプロンを前に引っ張り、腰紐をちぎります。
マスク
マスクの表面に触れないように耳のゴムを外します。
手指消毒
最後なので忘れてしまいますがとっても重要です。
感染対策に必要な防具を正しく使うために使い方を覚えて感染対策を行う度に振り返ることが大切です。
いざ、病室で感染防護をするとき、病室から出るときに感染防護服の着脱方法を忘れてしまい、間違った着脱をしてしまうと周りに感染を広げてしまう可能性があります。 しっかり手順を把握して正しく感染予防対策を行いましょう。
【まとめ】
1.患者さん、自分を守るために感染防護用具の手順を守ることが大切
2.身に着けるときは、手指消毒→ガウン・エプロン→マスク→フェイスシールド→手袋
3.外すときは、手袋→フェイスシールド→ガウン・エプロン→マスク→手指消毒
4.必ず始めと終わりは手指消毒を忘れずに