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循環器内科
2024.01.27
胸痛時の観察点と対応


患者さんが突然胸が痛いと訴えたとき、皆さんはどうしますか?
急変にどう対応すればいいか分からなくなった経験がある方も多いと思います。いざという時は観察点や対応をしっかり頭に入れられれば徐々に対応が身に付きます。
そこで今回は、胸痛を訴えた患者さんの考えられる原因や対応、観察点を紹介します。

胸痛とは?

胸のあたりで感じる痛みのこと。原因によっては、圧迫感や苦しさ、胸以外も痛みが出る場合があります。命にかかわる場合があるため、早急な対応やAEDが必要になることもあります。

胸痛が起こる原因

・狭心症、心筋梗塞
・急性大動脈解離
・肺塞栓症
・肋骨骨折
・気胸

胸痛が起こった時の観察点

・どんな痛みか、どこが痛いか、どのくらい続いているかを観察する
→15分以上強い痛みがある、左肩も痛む(心筋梗塞の恐れ)、激しい痛みが移動している(急性大動脈解離の恐れ)

・顔色や意識レベルの変化
→顔面蒼白、意識レベルが低下がある(心筋梗塞、肺塞栓症、急性大動脈解離の恐れ)

・胸痛以外の付随している症状の把握
→咳をしている(気胸)、左肩が痛い(心筋梗塞)、チアノーゼがある(ショックを起こしている)

胸痛が起こった時の対応

・首元を緩め、安楽な姿勢を取る
・バイタルサインを測定する(脈が触れるか確認する)
・血圧が低ければ下肢挙上、呼吸が苦しい場合は頭部挙上、側臥位を行う。
・もし、意識がないときは気道確保し心肺蘇生、周りの助けを呼びます。院内放送やコードブルー要請、もし外であれば救急車を呼びます。
・医師に報告する
→いつから、どのように痛がっているのか、バイタルサインの異常はないか、冷や汗やチアノーゼ、手足の冷感はないか、意識レベルの低下はないかなど。
・医師の指示で必要な検査や投薬を行う。

【まとめ】

1.胸痛は、急変が起こりうる大切な症状。
2.主な原因は、心筋梗塞や狭心症、急性大動脈解離などの循環器疾患や、肺塞栓症、気胸などの呼吸器疾患。
3.胸痛は、そんな痛みか、どのくらい続いているのかショック症状があるのかを把握することが大切。

4.胸痛がある方への対応は、安楽な体位を取り、バイタルサインと症状の把握をし、医師に報告、対応が必要。

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