血圧計には手動式と自動式の2つがあり、それぞれメリットとデメリットがあります。 患者さんのニーズや診療環境に応じた血圧計を選べるよう、今回はそれぞれの特徴や使い分けのポイントについて詳しくお伝えします。
血圧計には主に手動式と自動式の2つのタイプがあります。 そのふたつの種類について詳しくまとめました。
1.手動血圧計
手動血圧計は非常に正確で信頼性があり、自動血圧計で測定できない場合でも使用できます。電源が不要なものもあり、シンプルな構造なので故障が少なく、信頼性が高い反面、正確な測定にはスキルが必要です。
手動血圧計は時間と労力がかかり、日常的なモニタリングや自己測定には向きません。
手動血圧計の種類は水銀血圧計とアネロイド血圧計の2種類あります。
水銀血圧計は手動で圧力を調整でき、患者の状態に適した血圧を測定することが可能です。特に正確性が求められる場面や、学生・新人看護師におすすめです。 アネロイド血圧計は、水銀血圧計に近い高い精度で正確な測定が出来ます。コンパクトで軽量なため患者の移動時にも便利です。携帯性に優れ、訪問看護や災害看護などの状況での血圧測定にも適しています
2.自動血圧計
自動血圧計は、ボタンを押すだけで血圧を自動的に測定する装置です。操作が簡便なことから患者自身が自宅で血圧測定する場合にも使用されます。時間短縮と効率向上が期待できるほか、一定間隔での測定や夜間のモニタリングが可能です。重症患者や長時間モニタリングが必要な患者の血圧測定にも適しています。
自動血圧計のメリットは手軽かつ速い測定ができることです。連続測定により業務の省力化が図れます。一方で、手動血圧計に比べてやや劣る正確さや機械の故障・異常値は測定できないこともあるため留意が必要です。
使い勝手と簡便性を重視する場面では自動血圧計が適していますが、正確な測定が求められる場面では手動血圧計が適切です。
自動血圧計には、腕式タイプと手首式タイプの2つがあります。
腕式タイプは一般的で、上腕にカフを巻き測定します。正確で信頼性の高い測定が可能です。 手首式タイプは、文字通り手首で血圧を測定します。使い勝手がよく携帯性も高いのですが、腕式に比べてやや正確性に誤差があります。正確な測定のためには、共にカフを適切な位置に装着することが必要です。
【まとめ】
1. 手動血圧計
正確に血圧を測定することが出来、信頼性があります。電源不要なものもあり構造がシンプル。正確な血圧測定が求められる場面や学生・新人看護師におすすめです。
水銀血圧計とアネロイド血圧計の2種類があります。
2. 自動血圧計
簡便で自宅使用に便利。時間短縮や効率向上が期待出来ますが、手動に比べやや正確性に劣り、機械の故障・異常値のリスクあり。
腕式と手首式の2種類があります。
用途に合わせ選択しましょう。