循環器病棟ではモニター心電図を装着する方がほとんどです。そのため病床数によっては50個以上の心電図モニター監視を行わなければなりません。
特に夜勤では看護師の人数も少なく患者対応中 、体位変換中、食事介助中にアラームが鳴る。見に行くとアプニアやノイズで何も問題なかったなんて場面が多いですよね。
ポイント1:アラーム上限と下限の設定
心拍数アラーム上限の設定は、労作時の心拍数+10回/分程度に設定しておくと、トイレなどでの労作では頻脈アラームは鳴らなくなります。
逆に発熱や疼痛の増強などの異常があれば気付けるようなアラーム設定となります。 心拍数アラーム下限の設定は、入眠時−10回/分程にしておくと基本的にはけ下限でのアラームは鳴らなくなり、ブロック系の不整脈時にアラームにて発見することができます。
ポイント2:発作性の不整脈出現している患者さんは、不整脈が止まるまでの限定で不整脈に合わせたアラーム設定で
発作性の不整脈、例えば発作性心房細動や発作性上室頻拍ではすぐに消失するものから30分程度持続するものもあります。
そのためモニターアラームの設定変更する事を嫌厭しがちですが、上限、下限の設定を不整脈に合わせて変えましょう。変更すれば、不整脈が洞調律に戻った時にすぐに気づける以外にも、不整脈時の頻脈アラームがならないため治療に専念できるというメリットがあります。
ポイント3 不整脈アラームの設定
ある研究では不整脈アラームで多いものは「RUN」と「無呼吸」だったと言われています。
RUNに関しては心室性期外収縮の連発数のためアラーム調整はリスクを伴います。
しかし、無呼吸は自覚覚醒トライアルでモニタリングしている方以外は正確に測定する必要性も低いです。無呼吸アラーム頻回のために他の危険なアラームに気付けなくなるリスクを考えてアラームをオフにすることも検討しましょう。
【まとめ】
・心拍数の上限、下限の設定を見直す
・発作性の不整脈出現時は不整脈の心拍数にアラームの設定を合わせる
・不整脈アラームは必要ないものは切る(少しでもリスクがあるものは切らない)