看護師が薬を手渡したはずなのに患者さんは薬を飲み忘れていた、飲んでいると思っていたらベッド上や床に落ちているのを発見、服薬後しても口腔内に薬がへばりつきなかなか飲み込めず患者さんが吐き出してしまう、そんな経験はありませんか。そして、PTPシートごと飲んでしまうインシデント事例も。 そこで服薬時のトラブルを防ぐために注意したいポイントをご紹介します。
1.ベッド上や床で発見される錠剤
自分で薬管理をされている患者さんや看護師サイドで薬を管理していても配薬するだけで、飲むところまでは確認しない場合もありますよね。
訪室時やシーツ交換にたまたま薬を発見することがよくあります。
認知機能の低下がなくとも、視力や筋力低下、手先のこわばり痺れなどで薬が落ちてしまいベッド内で見つけられずそのままになっていることも。 さまざまな身体機能の低下からうまく服薬ができないこともあるので患者さんの状態に応じて、飲み込むまで見守ることも必要ではないでしょうか。
2.口腔内にへばりついてる薬
認知機能やADLの状態によって、薬の介助が必要な患者さんがいます。介助の方法はさまざまですが、口の中まで薬を入れてあげなければならない方もいらっしゃいますね。ときおり錠剤が舌の奥の方や口蓋にへばりついていることがあります。嚥下の後、かならず口の中に薬が残っていないか確認しましょう。
また十分な量の水で薬を飲んでもらうのも大切ですが、服薬ゼリーなど嚥下しやすいものを使うこともお勧めです。
3.一包化がオススメ
認知機能や視力が低下していたためうっかりPTPシートのまま飲み込んでしまう、そんな事故も起こっています。
PTPシートが開けづらいと想定される場合は、一包化をオススメします。一包化は、湿度や光・薬効の関係で一包化できないこともあります。一包化の際には薬剤師に相談してみましょう。
【まとめ】
1.飲めていると思っていてもうっかり落としてしまい飲めていないこともあります。口に含んだことを見守ることも大切です。
2.水分量が少ないとスムーズに飲み込めません。また嚥下機能が低下しているとうまく飲み込めないこともあります。服薬介助時は必ず口の中にお薬が残っていないか確認しましょう。
3.PTPシートに関するトラブルは多いです。患者さんの状態を把握し未然にトラブルを回避しましょう。