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観察・患者対応
2023.12.29
点滴の自己抜去を防ぐ方法3選


入院中の治療で必要な点滴。患者さんにとっては苦痛ですし、違和感があり無意識にテープをはがしたり抜いてしまうことは少なくありません。もう少しで勤務が終わりというタイミングで自己抜去があり再留置をした経験がある方も多いと思います。そこで、点滴の自己抜去を防ぐ具体的な方法を紹介していきます。

方法①:テープ固定をしっかり行う

点滴を留置する際のテープ固定は自己抜去の予防にもなるのでしっかり行うことが大切です。
まず、点滴の刺入部が見えるように不透明なドレッシング剤で保護します。
刺入部から直接つながっているルートの根元や接続部をテープで固定することで安定感が出るのでおすすめです。 ドレッシング剤から出ているルート部分もゆとりをもたせ、屈曲しないように身体に固定することで点滴ルートを引っ張っても抜けにくいのでぜひ実践してみてください。

方法②:点滴ルートの位置を工夫する

例えば前腕に入っている点滴を病衣の袖を通して点滴を行っているとします。点滴が入っているということが理解できない方にとっては邪魔なチューブになってしまうので引っ張ってしまうことも考えられます。
そこで、前腕部に入ってるルートを屈曲しないようにテープ固定して襟元から出すと、患者さんの視界から点滴ルートが見えなくなり、患者さんが直接点滴ルートに振れる機会が減り点滴を行うことができます。。 すぐに手の届く場所に点滴ルートを配置せず、病衣の袖や裾に通して手足にできるだけ触れないように工夫しましょう。

方法③:点滴留置する場所は患者さんの気になりやすい箇所は避ける

点滴留置は患者さんの気になりやすい箇所は避けましょう。
特に手背はすぐに視線に入りますし、違和感が強く手首を曲げにくいので苦痛を感じやすいです。苦痛を感じると自己抜去につながりやすいので、可能な限り前腕や上腕に留置することがおすすめです。

血管走行が見えにくく、どうしても苦痛を感じる箇所に留置することはあります。 その場合は、テープ固定や点滴ルートが見えないようにタオルで軽く覆う(腫脹、抜針が無いか定期的に観察が必要)など工夫をして少しでも自己抜去を予防しましょう。

【まとめ】

1.点滴の自己抜去を防ぐには、①テープ固定をしっかり行うこと②点滴ルートの位置を工夫すること③患者さんの気になりやすい箇所の留置を避けることが大切

2.治療で必要な点滴ですが、患者さんにとっては苦痛が伴うのでできるだけ苦痛を避けた場所に留置することが大切

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