治療のために患者さんに使用する点滴。準備や実施は看護師が行うことが多いです。あなたは点滴のルート内に気泡がもし入ってしまった時どうしていますか?意外と時間がかかる点滴の気泡の対応を短時間で行うコツを紹介します。
1.点滴のルートをクランプする
点滴のルート内に気泡が入ってしまったら、まず気泡が患者さんに投与されないようにルートをクランプします。 少量の気泡なら人体に問題ないとされていますが患者さんは不安に思われるかたもいらっしゃいますし、実際10ml以上の多量に空気が投与されると空気塞栓が起きてしまう恐れがあります。では次にルート内に気泡が入ってしまった時の実際の対処方法をお伝えします。
【方法①】点滴のルートを指で弾く
点滴の滴下筒に近い場合は、点滴ルートをピンと張り、指でデコピンのように弾く方法で徐々に気泡が滴下筒に入ります。 少量の気泡が点滴液の中に混じっている場合、滴下筒に近い場合が効果的です。
【方法②】指やボールペンにぐるぐるルートを巻きつける
気泡が滴下筒に遠い場合、指で弾いていると時間がかかるため、指やボールペンに患者さん側のルートから滴下筒に向けてぐるぐると巻きつけることで早く気泡が滴下筒に流れていきます。
ただし、圧迫しすぎるとルートの破損にもつながるので力加減には注意が必要です。
【方法③】三方活栓からシリンジを用いて気泡部分の点滴を吸い上げる
ルート内の気泡が多い場合に用います。 何度もシリンジを付け外しすることで感染の原因になるため、前述した2つの方法ができなかった場合に行うのがおすすめです。気泡を含んだ点滴液をシリンジで吸い上げたらシリンジでエアー抜きをし、再度投与することで気泡が患者さんに入らずに行えます。
【まとめ】
点滴のルート内の気泡を除去するには、
・点滴のルートを指で弾く
・指やボールペンにぐるぐるルートを巻きつける
・三方活栓からシリンジを用いて気泡部分の点滴を吸いあげる
以上の3つの方法がある 2.強い衝撃で点滴のルートの破損につながるため注意が必要