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2024.07.26
苦痛を和らげ、ケアの質を高める拘縮患者さんへの関わり方

拘縮のある患者さんのケアで「腕が伸びなくて血圧計が巻きにくい!」「股が広げられなくておむつ交換がやりにくい!」など困ったことはありませんか。拘縮のある患者さんのケアは難しいものです。うまく緊張をほぐして、患者さんに負担の少ないケアができるよう考えてみましょう。

① 血圧測定

血圧測定時に上肢が拘縮していると、マンシェットを巻きづらいことがあります。
その場合は、腕をゆっくりマッサージして緊張をほぐし、少しずつ関節を伸ばしていきましょう。無理に伸ばすと痛みや骨折の危険があるため、慎重に行うことが重要です。

② 保清

関節が屈曲している部位は、清潔を保ちにくい場合があります。腕や膝、指などが拘縮で曲がっていると、拭いたり洗ったりするのが難しくなります。指先や足先からマッサージして緊張をほぐし、少しずつ関節を開いていきましょう。特に手の指は拘縮で強く握りしめていることが多く、皮膚トラブルや指の間に汚れが溜まる原因になります。指を開いて皮膚を観察し、清潔に保つことが大切です。

③ オムツ交換

拘縮で股関節がかたまっている場合、オムツ交換や陰部洗浄が難しいことがあります。このような場合、足先からマッサージし、ゆっくり股関節を開いていきましょう。股関節をしっかり開くことで、皮膚の観察や保清ができ、オムツもしっかりフィットさせることができるため、尿漏れを防ぐことができます。

④ 食事介助

拘縮のある人は、左右どちらかに傾いていたり、前傾姿勢になっている場合があります。姿勢が不安定なまま食事を摂ると、誤嚥の危険性が高まります。食事を始める前に、クッションなどを使用して体勢を整えましょう。また、緊張を和らげるためにマッサージを行うことも効果的です。飲み込みを良くするために、口腔内や喉のマッサージを行うのも良い方法です。

以上のことから拘縮のある患者さんに対しては、マッサージを活用して関節の緊張をほぐしながら、慎重にケアを行うことが重要です。無理に動かさず、患者さんの安全と快適さを最優先に考えましょう。

【まとめ】

– 関節をマッサージして緊張をほぐし、慎重に関節を伸ばす
– 清潔な保清やオムツ交換を確保するために股関節を開く
– 食事介助では安定した姿勢を保ち、飲み込みをサポート

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