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2024.08.22
スライディングシートの使い方 上方移動①

体位変換や処置の後、対象者がいつの間にかベッドの足元に下がってしまうことってありませんか?そんなときに便利なスライディングシートを使ったベッド上方への移動方法をご紹介します!この方法を使えば、スムーズに移動ができるうえ、リハビリにもなりますよ。

今回は、スライディングシートを使った上方移動のテクニックを詳しく解説します。ぜひこのテクニックをマスターして、日常の看護に役立ててください。
*この動画では、トランスファーシートと呼ばれる商品の使用方法を紹介しています。

1.はじめに 

トランスファーシートは、ベッド上での体位変換や移動をスムーズに行うための便利なツールです。ここでは、対象者自身の下半身を使って上方移動を促す方法について説明します。 まず、対象者の膝を立て、臀部を挙げます。これにより、肩甲骨より下方がベッドから離れます。ベッドに付いたままの肩甲骨より上部にトランスファーシートを挿入することで、対象者が膝を立てて臀部を挙上し、ベッドを蹴るように力を加えると上方に移動することができます。次に、トランスファーシートの挿入方法を説明します。

2.(上方移動時編)トランスファーシートの挿入方法

Sサイズのシートを使いますが、大きなサイズでも使用可能です。シートをベッド柵に並行になるようにして頭元に置きます。対象者の頭を持ち上げ、枕の下にトランスファーシートを敷きます。トランスファーシートを対象者の肩の位置まで両端から蛇腹折りのようにしてまとめ、左右の手で握ります。シートを握ったままの手を対象者の両肩の位置でベッドに押しつけながら、一気に肩甲骨下端まで引きます。これでシートが挿入することができます。

3.上方へ移動する方法

上方へ移動する方法も具体的に説明します。対象者の足元に移動し、膝を立たせます。足底が臀部に近づくほど、臀部は高く挙上できます。対象者の両膝に介護者の手を置き(対象者の頭側に指先があります)、両膝が足元に向かって倒れる方向にサポートします。これにより、対象者は力が入りやすく、臀部が上がりやすくなります。

臀部がしっかり浮いたら、対象者にベッドを蹴るように誘導します。これで上方に移動します。移動を止める際は、対象者の両膝をつけると止まります。最後に、枕が動かないように固定し、トランスファーシートの遠い方のわを持って、下になる側を滑らせて抜き取ります。

この方法を活用することで、介護者の負担を減らし、対象者も快適に上方移動を行うことができます。

【まとめ】

-対象者の膝を立てて臀部を挙上し、トランスファーシートを肩甲骨下端まで挿入

-膝を立たせ、介護者がサポートして対象者が臀部を挙上しベッドを蹴るようにして上方に移動

-移動したら枕を固定し、トランスファーシートを抜き取る

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