看護DX!真似したいAI・ICT活用で業務効率

業務
2024.10.29
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あなたの職場ではAIやICTを活用していますか?AIはスマートフォンの音声アシスタントに使われる技術で、ICTはビデオ会議やチャットツールなど情報共有に役立ちます。医療現場でも導入が進んでおり、業務効率化に貢献しています。  本記事では日本看護協会主催「看護業務の効率化先進事例アワード」に選ばれた事例を紹介します。詳しくは、下記日本看護協会ポータルサイトをご覧ください。
https://kango-award.jp/

事例①音声入力による記録時間の削減

聖マリアンナ医科大学病院では、AIを活用したスマートフォンの音声認識技術を導入し、電子カルテへの入力システムを実施しています。AI・ICTに精通している師長が管理している病棟をモデル病棟として選定し、副師長を中心にスマートフォンの活用が得意な看護師から広めていきました。音声入力への抵抗感や苦手意識のある看護師に対しては、OJTを通して広めた結果、トイレ付き添いの待ち時間やエレベーター待機時間など業務の隙間時間に声入力を活用することができるようになりました。
その他、ケア時に観察した皮膚の状態をその場で入力したり、ストーマ交換の時に、ストーマサイズや装具の 品番名をメモ代わりに入力 や患者情報を収集する時手書きメモ代わりに音に声入力でメモを記載することが可能になりました。

事例②RPA導入で看護管理業務を自動化

NTT東日本関東病院では、看護師の勤務変更に関する人員管理データ集計等看護管理者が手作業で行っていた資料作成工程をRPA(ロボティック・プロセス・オートメーションが自動的に実施する取り組みをしました。
資料作成を手作業からRPA導入前、看護管理者の業務として毎月1回、手作業で3〜4時間を要していた作業が、作業を全てRPAが行うため、資料印刷の5分のみで完了。
看護管理者の業務負担が大幅に軽減されました。

事例③訪問看護ステーションでのICTツール導入

みんなのかかりつけ訪問看護ステーションでは、訪問業務以外の業務と移動時間の負担がありました。そこで訪問記録は会社貸与のスマートフォンで訪問時または訪問直後に記録、業務の報告・連絡・相談はチャットツールを活用、会議は対面式にこだわらずウェブ会議を最大活用するなどの取り組みを行いました。
この取り組みの成果としてで事務作業等の時間の短縮、労働環境の向上、看護職の身体的負担・精神的負担の軽減が挙げられ、これらのことから全員が同じ情報を得ることで利用者が何を求めているかを共有できるようになるとともに看護業務以外の事務処理等の時間が短縮され、より利用者のケアに対する時間が取れるようになりました。
1人あたり月額4000円程度の経費がかかっているものの、業務の効率化により時間外業務が削減できること、従業員の満足度などを考えると投資効果は十分とのことでした。

事例④妊婦への情報提供のICT化

聖路加国際病院では、スマートフォンを活用した妊婦への説明と情報提供を行なっています。 具体的には、コミュニケーションアプリ経由で情報を配信しています。これらの取り組みにより、母親学級の説明と予約説明に要する時間は、1人あたり5〜8分かかっていたものが2〜3分に減少しました。
また、母親学級テキストの印刷費用は年間45万円かかっていましたが、印刷を廃止したことで経費削減が実現されました。
さらに、配信開始3週間後に利用者200人に対して実施されたアンケートでは、利便性について97.4%の妊婦が「便利」と回答し、動画の理解度については96.1%が「わかりやすい」と回答しました。

以上、真似したい!AI・ICT活用で業務効率化した例でした。

真似したいAIやICTの活用事例は見つかりましたか? あなたの施設でも、AIやICTを活用して業務効率化に取り組んでみてくださいね。

**注釈
看護協会ホームページに掲載されている事例を一部抜粋し本記事を作成しています。

事例①

事例②

事例③

事例④

【まとめ】

-スマートフォンの音声認識技術を使って電子カルテに入力するシステムを導した結果、隙間時間を活用して記録ができ、月平均の時間外勤務が約半分に削減
-RPAの導入で看護管理業務の自動化が進み、作業時間が大幅に短縮
-訪問看護でのICTツール導入により、移動時間や非訪問業務の負担が軽減され、時間外業務が削減
-妊婦への情報提供をICT化することで、スタッフの負担が軽減され、妊婦の利便性向上と経費削減が実現

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