訪問看護における利用者からのハラスメント事例とその対応法

観察・患者対応
2025.01.19
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セクシャルハラスメントやカスタマーハラスメントの問題をニュースで耳にしたことがあると思います。医療現場もまた例外ではありません。特に訪問看護では看護師が1人で訪問することが多いため他者の目がないところでハラスメントが発生するかもしれません。この記事では、患者さんからのセクハラに関する実際の事例をもとに、対応方法について紹介します。

事例】

女性スタッフに対し卑猥な発言を繰り返す50代男性。入浴介助の際に「◯◯さん(看護師の名前)は私の陰部をずっと見てくる。私のことが好きなんだと思う」と思い込みや勘違いの発言がみられたり、皮膚トラブルのある部位に軟膏を塗ろうとすると「陰部にも塗ってくれるのかな?」とニヤニヤしながら言ったり、脈絡もなく突然卑猥な発言がみられました。また、入浴介助の際にしつこく陰部を洗うように強要してくる場面もありました。

【対処方法】

女性スタッフに対してセクハラの発言や態度がある場合は、管理者へすぐに相談しましょう。事業者は安全配慮義務がありますので、対応を考えてくれます。管理者が患者のところに行き状況を確認し、その上で、警告や指導をすることもできます。

それでも改善がみられない場合は、男性スタッフが所属しているのであれば男性スタッフに訪問を任せたり、あまりにも対応が難しい場合は、複数での訪問を検討したりします。女性スタッフしかいないなど、どうしても自分たちの訪問看護ステーションの対応が難しいと判断する場合は、契約書に基づき契約破棄し、他のステーションに訪問を依頼することも検討すべきでしょう。いずれにしてもステーションだけの問題にとどめず、ケアマネージャなど関係者での相談が必要です。

まとめ

・セクハラ発言時は管理者に相談し、安全対策を講じる。

・改善が見られない場合は男性スタッフの配置や複数訪問を検討。

・最終手段として契約破棄も選択肢。

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