新人看護師が知っておきたい申し送りの本当の意味

観察・患者対応
2026.03.29
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新人時代、申し送りがものすごく苦手でした。自分では情報収集をきちんとして、話す内容もまとめ、完璧だと思っていても、いざ申し送りが始まると先輩から鋭い指摘の嵐……。そのたびに、指摘に回答できず黙り込んでしまうことが多かったのを覚えています。当時の私は、申し送りの本当の意味を理解できていませんでした。15年以上看護師として働いてきたからこそわかる「申し送りの重要性」についてお話します。

患者背景と実習場面

新人時代のある日、私は外科病棟で60代の男性患者さんを受け持っていました。
胃がん術後当日の申し送りでは、

「手術は予定通り終了しています」

「バイタルは安定しています」

「ドレーン排液は少量です」

と、事実や数値を中心に伝えていました。
一通り申し送りを終えたると先輩から「で、あなたはこの人の何に気をつけて看護していたの?」と聞かれ言葉に詰まってしまいました。

振り返り ― 今ならどうするか

新人時代の私は「申し送り=術後経過を正確に説明すること」だと思っていました。「情報を間違えずに話すこと」「漏れなく伝えること」に必死で本質的な目的を見失っていたように思います。
今なら、こう伝えられるでしょう。

  • 術後当日で、疼痛が強く体動時に表情の変化あり
  • PCAはあるが、痛みを我慢しがち
  • ナースコールは遠慮して押さないタイプ

数値だけをみて患者さんの状態を観察・評価するのではなく、患者さんの主観的な訴え、不安や気持ちなども考慮しながら、どのような関わりが必要か考えます。申し送りは情報の羅列ではなく、それぞれの患者さんに関して、一番気をつけたいポイントをまず伝えるべきです。数値は客観的で大切ではありますが、個々の患者さんを全体としてみる力が看護師には求められています。申し送りとは、看護師が共通の認識を持って患者さんにどう関わるかを共有する場だと、今なら分かります。

学びとまとめ

この経験から学んだのは、申し送りで大切なのは「全ての情報を伝えること」ではなく「何が重要かを選んで伝えること」です。新人時代は情報の取捨選択が難しく、緊張やプレッシャーでうまく申し送りができないこともあるでしょう。

・優先順位がわからない

・緊張で頭が真っ白にある

と不安になりがちです。一番大切なことは患者さんが困らないように、情報を伝達することです。そのために、意識的に患者さんを観察し「事実以外に必要なことはなにか」と考え観察する習慣を身につける必要があります。また、先輩からフィードバックをもらい、申し送りの改善点を明確にするのも大切です。意識的な練習と振り返りが成長につながります。看護師歴15年以上になった今、あの頃の自分にそう伝えたいです。

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