患者さんの点滴ルート確保は、何度経験しても緊張が伴うシーン。「なるべく痛みを減らしたい」「失敗したくない」「良い血管に入れて漏れないでほしい」ーーこのような思いを込めて点滴ルートを確保しているのではないでしょうか。そんな緊張の点滴ルート確保における、血管の選び方と穿刺のコツをご紹介します。
1、点滴ルート確保で選ぶべき血管とは?

点滴ルート確保の際、まず確認するのは前腕部です。第一選択は橈骨側。なければ尺骨側を探しましょう。ポイントは二股に分かれている血管(逆Y字型)の分岐部を探すことです。二股の分岐部は血管が逃げにくく、失敗しにくいです。
また、蛇行していない、まっすぐな血管を選ぶことも重要です。外筒の長さは挿入する留置針のゲージによって異なります。挿入する外筒の長さ分ある、まっすぐな血管を選ぶようにしましょう。
2、血管が見えないときは?

血管の走行を想像しながら実際に触って確かめましょう。第2指から第4指の指先を使い、以下の4点に注目して血管の位置を確かめます。
・太い血管
・弾力のある血管
・蛇行していない血管
・血管の深さ
指先で「ここだ」という部位を決めたら、その位置を絶対に見失わないようにすることが大切です。血管自体は見えなくても、患者さんの腕にあるほくろ、シワ、毛の生え方などを代わりの目印にします。目を離さなくても穿刺できるように、物品の事前準備は完璧にしておきましょう。
3、認知症など自己抜去のリスクがある場合のポイント4点

認知症や術後せん妄などで自己抜去のリスクがある場合、点滴刺入部が患者さんの視界になるべく入らないようにする工夫が必要です。
・状況に応じて上腕での点滴ルート確保を検討する
・延長チューブをつなげて首元からチューブを出す
・点滴刺入部に包帯を巻いて異物感を軽減する
・関節近くなど、日常動作に干渉しない部位に穿刺する
まとめ
・点滴ルート確保時には、まず前腕で、逆Y字の分岐部、まっすぐな血管を探す。
・血管が見えない場合は第2から第4指の指先を使って触診し、刺入部を決めたら見失わない。
・自己抜去のリスクがある場合は点滴刺入部が患者さんの視界に入らないように工夫をしよう



