そのむくみ、本当に“足を上げる”だけでいい?現場でできる+αのケア

観察・患者対応
2025.12.20
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疾患の影響で下肢のむくみに悩んでいる患者さんに、看護師がすぐにできることといえば足の下に枕を入れることかもしれません。しかしそれだけでは改善しないこともありますよね。“足を上げる”以外にどんなケアができるのか。現場ですぐに取り入れられる+αのケアをご紹介します。

①適度な運動

運動制限がない場合は、理学療法士など他職種と連携し、患者さんに合った運動を行いましょう。ふくらはぎの筋肉を動かすと血流が促進されます。

・散歩、軽いストレッチ

・つま先立ち運動(10回✖️3セット)

・足首の曲げ伸ばし

②温める

入浴が可能な場合は入浴を促し、体を温めましょう。入浴が困難な場合は足浴が効果的です。下肢を温めることで血流が改善します。入浴や足浴後は必ず保湿をしましょう。むくみの強い患者さんの肌は乾燥していることが多いです。皮膚が薄く脆弱になっているため保湿剤を塗布して、皮膚を保護しましょう。下肢を保温する場合、電気毛布や湯たんぽは注意が必要です。むくみによって知覚が低下しているので火傷の恐れがあることを念頭に入れましょう。レッグウォーマーや毛布の追加を検討します。

③弾性ソックス、弾性包帯の着用

弾性ソックスは足首、ふくらはぎ、膝下のサイズを測って着用します。シワがよったり、折り返したりしないで着用できることが理想です。サイズが合わない場合は弾性包帯を巻きましょう。
弾性ストッキングには禁忌の患者さんもいますので適応を見極めましょう。

〈弾性ストッキングの禁忌〉

・下肢閉塞性動脈硬化症

・うっ血性心不全

・急性期の深部静脈血栓(DVT)

・皮膚の壊死や化膿、炎症がある

【まとめ】

・患者さんのむくみの原因は何か、禁止事項は何かをしっかり把握しましょう

・現場でできる+αのケアは3つ。①適度な運動②温める③弾性ソックス、弾性包帯の着用

・むくみによって乾燥や知覚鈍麻があり皮膚の保護が必要です。

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