「前あきシャツって本当に必要?」家族に納得してもらう伝え方のコツ

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2025.07.23
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「前あきの下着を準備してください」と伝えたら、ご家族から「普通のシャツじゃダメなんですか?」と聞かれて戸惑った…そんな経験はありませんか?

実はこの一言、患者さんの快適さと安全に大きく関わる大切なポイントなんです。

どう伝えれば納得してもらえるのか、メリットや伝え方についてお伝えします。

「前あきシャツの下着」をすすめるとき、家族にどう伝える? 入院や入所中の患者さんには、前あきタイプの下着がとても便利です。 でも、ご家族に「なんで前あきが必要なんですか?」と聞かれることもありますよね。 そんなときは、「着替えやすさ」と「安全性」の両面から説明すると、納得してもらいやすくなります。

まず知っておきたいのは、前あきシャツにもいろいろな種類があるということ。
ボタン式:しっかり留まるが、着脱にやや時間がかかる スナップ式:片手で開閉しやすく、介助者にも扱いやすい
マジックテープ式:着脱は簡単だが、使用頻度が増えるとゴミがつきやすく粘着力が低下することも

どのタイプも一長一短があるため、患者さんの状態や更衣の頻度に応じて選ぶことが大切です。
  では、なぜ前あきが良いのか。 ベッドで過ごす生活では、食事による汚れ、発汗、滲出液の付着などがよく見られます。

  特に入院される患者さんは、点滴やドレーンが入っていることも多く、衣類の扱いには細かな配慮が必要になります。 こうした状況では、1日に何度も着替える必要があるケースも珍しくありません。

 もし被りの下着だと、腕を上げることで呼吸が苦しくなったり、点滴やチューブを引っ張ってしまうリスクがあります。

 特に高齢の方や術後の患者さんにとっては、わずかな動作でも大きな負担になってしまいます。

  一方、前あきの下着なら、体を大きく動かさずに着替えられるため、呼吸が苦しくなることも少なく、患者さんの身体的な負担をやわらげることができます。

 さらに、チューブやルートを避けながら安全に更衣ができる点も重要です。 ご家族には、「前あきのシャツなら、体を大きく動かさずに着替えられるので、患者さんの負担も少なく、清潔も保ちやすいんです」 とやさしく伝えてみてください。

 また、ご自宅とは違う環境で過ごすことで、空調や緊張などから発汗が増えることもあります。その結果、着替えのタイミングが増えるケースも多く、体に負担をかけずに着替えられる前あきのシャツは、とてもおすすめです。

 ここでポイントになるのが、「前あきだから用意してください」と一方的に伝えるのではなく、 なぜ必要か、どんなメリットがあるのかを具体的に説明することでご家族の納得と協力を引き出し、患者さんにとっても快適なケアにつながります。

「前あきだから用意してください」と一方的に伝えるのではなく、 なぜ必要か、どんなメリットがあるのかを具体的に説明すること。そうすることで、ご家族にも前あきシャツの大切さが伝わり、自然と協力を得られるようになります。 

 患者さんにとっても、ご家族にとっても、そしてケアする私たちにとっても、着替えのしやすさは大きな安心につながります。 気持ちよく、安心して過ごせるケアの第一歩として、ていねいな説明を心がけていきましょう。

【まとめ】

点滴やドレーンを使用している患者さんには、チューブやルートを引っ張るリスクが少なく、着替えもしやすい

環境の変化や緊張、空調の影響で発汗が増え、汚れやすく、1日に何度も着替えることがある

被りの服は呼吸を妨げたり、腕を動かすことで負担になるが、前あきの下着なら体を大きく動かさずに着替えられ、負担が少ない

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