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2024.04.22
直腸内への薬を挿れるときに起こること

坐薬挿入介助における課題や患者の不快感に関する状況はさまざまです。
「坐薬を挿れるときに痛がる患者さんがいてどんな潤滑剤を使えば良いんだろう?」「坐薬を挿れたけど出てきてしまった」など坐薬挿入介助の時に困ったことはありませんか。
ここでは、坐薬挿入介助のときに起こりそうな事例をまとめました。

1.今もキシロカインゼリー使ってない?

10数年前までキシロカインゼリーを浣腸や坐薬を挿れるときに使っていませんでしたか。
現在は、アレルギー症状が原因でショックを起こすことがあるのでキシロカインゼリーは使わないように注意換気されています。気分不快や血圧低下、呼吸困難などの症状をきたすことがあるため注意しましょう。ではどのようなものを代用しているのでしょうか。
施設によっては、オリーブオイルやワセリンを使用しているところもあるようです。潤滑剤を使用して、挿入時の苦痛を少しでも軽減できると良いですね。

2.薬剤が出てきてしまったらどうする?

挿入直後に薬剤が出てきてしまったら、再挿入しましょう。10分ほどたって出てきて形が残っていなければ様子観察をします。
力んでしまうと薬剤が出てきてしまいます。薬剤が出てこないように、挿入時はゆっくり息を吐き、力まないようにリラックスしてもらいましょう。
内肛門括約筋より奥に挿入すると、坐薬の排出を防ぎやすくなります。下肢を伸展することで肛門括約筋が収縮して座薬が出にくくなるため、姿勢も重要です。
挿入直後に便意の訴えがあっても、深呼吸を促すなど落ち着くよう説明し、しばらく排便を我慢してもらいましょう。

3.挿れる順番を間違えたときどうする?

坐薬が2種類処方されたけれど、うっかり順番を間違えて挿れてしまったということはありませんか。もし間違って挿れてしまっても焦ることはありません。

坐薬は油脂性基剤と水溶性基剤の2タイプに分けられます。同じ基剤の坐薬が2つ出た場合は早く効かせたい薬剤を先に入れて5分ほど間隔をおいて次の坐薬を挿入します。基剤が異なる場合はどうすれば良いでしょうか。基剤が異なる場合、水溶性基剤を先に挿入してから30分ほど経過した後油脂性基剤を挿入します。もし順番を間違えて挿れてしまったときはどうすればよいのでしょうか。薬剤の効果が出るまで十分な時間をおけば問題はありません。薬により作用時間が異なるためどの程度時間を空けるかは薬剤師や医師に確認しましょう。

【まとめ】

・キシロカインゼリーはアレルギー症状を起こす危険があるので使用しないでおきましょう。

・薬剤挿入直後なら再挿入しましょう。しばらく時間が経っていれば様子観察でも大丈夫です。

・坐薬をいれる順番を間違えてもあわてず、薬剤師や医師の指示に従いましょう。

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