幼児の言葉の理解力は年齢や環境によって異なります。伝わりにくい幼児への説明も語順や言葉選びを少し工夫するだけで、驚くほど伝わりやすくなることをご存じですか?
成長途中にある幼児には、年齢や認知特性に応じた配慮が必要です。本記事では、幼児がより深く理解できる説明方法を具体例とともに分かりやすく解説します。
1.幼児の理解力

基本的には一文一文を短くすることが大切です。また、学生時代の国語の文法を思い出してみてください。主語-目的語-述語の語順に注意して伝えることが重要です。
4歳児
出てくる語順で文を理解する傾向があり、主語と述語の語順が入れ替わる倒置文や受動態(受け身)を理解するのは難しいです。
例:
○「私が薬を飲む」
×「薬を私が飲む」
→薬が私を飲むと誤解することがある。
×「お母さんが薬を飲ませる」
→「お母さんが薬を飲む」と誤解することがある。
出てくる順に捉えたり、受け身の形は理解できないことがあります。
5歳児

格助詞(「が」「を」など)の理解が進むが、人が目的語の場合の倒置文は混乱することがあります。
例:
○「お母さんが〇〇ちゃんを褒めていたよ」
×「〇〇ちゃんをお母さんが褒めていたよ」
→「〇〇ちゃんがお母さんを褒める」と誤解することがある。
6歳児
より複雑な文構造を理解し始めますが、シンプルな文構造が望ましいです。
例:
○「先生が君のお腹を調べてるから、どこが痛いのか教えてね」といった直接的で具体的な表現が有効です。
2.説明のポイント

・倒置文など、語順が入れ替わる文法は避ける
○「私が薬を飲む」
×「薬を私が飲む」
・受動態を避ける。
○「私は薬を飲んだ」「看護師は私の体温を測った」
×「私は薬を飲まされた」「私は看護師に体温を測られた」
・強調構文は避ける。
○「私は薬を飲んだ」(主語-目的語-述語をシンプルに繋げる)
△「薬を飲んだのは私だ」(主語を強調した文)
×「私が飲んだのは薬だ」(目的語を強調した文)
・目的語が2つのときは、動作の対象を先に伝える。薬を飲むのは私なので、私が先に来る。
○「お母さんが私に薬を飲ませる」
×「お母さんが薬を私に飲ませる」
【まとめ】
・シンプルな語順(主語-目的語-述語)で説明する。
・倒置文、強調構文、受動態は理解が難しいため避ける。
・目的語が二つある場合は、先に動作の対象を伝える。