PICC(ピック)について〜固定方法〜

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2025.10.14
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末梢静脈ラインとは違い、感染や閉塞などが無ければ基本的に差し替えの必要がないPICC。でも、固定に使う消毒液やテープの貼り方、交換の頻度など、“これでいいのかな?”と自信を持ちにくいケアも多いですよね。今回はその基本を具体的に解説していきます。

固定テープの交換頻度は?

CDCガイドラインによると、PICCの固定用透明ドレッシング剤はは少なくとも7日以内の交換が推奨されています。ただし、滲出液や固定のゆるみ、汚染があればその時点で直ちに交換が必要です。各病院、交換頻度、交換手順は院内ルールがあるので必ず確認しましょう。

固定テープ交換時の必要物品

手指消毒液、手袋、0.5%以上のクロルヘキシジンアルコール製剤含有綿棒(アルコールアレルギーの人にはポピドンヨード)、ドレッシング剤、アルコール綿

交換手順

①まず、刺入部のドレッシング剤を剥がします。透明ドレッシング剤は伸展させると粘着力が弱まります。そのため、片手でドレッシング剤の上を押さえながら、もう片方の手で伸展させながら剥がしましょう。

②刺入部に発赤・腫脹などのトラブルが無いか観察します。

③0.5%以上のクロルヘキシジンアルコール製剤含有綿棒綿棒で刺入部の中心から外側に向けて円を描くように消毒します。

④消毒が乾いたら、刺入部にドレッシング剤を貼付します。

固定テープ交換時の注意点

カテーテルの固定の際、カーブをきつくしてしまうと滴下不良の原因になってしまう可能性があります。固定の際は、緩めのカーブになるように注意しましょう。

こんな便利アイテムも!

実は、PICCをより安全に管理するために、各メーカーから「無縫合固定デバイス」が製品化されています。ルートを固定するための縫合の必要がなく、粘着タイプのルート固定デバイスで、PICCの事故抜去予防に役立ちます。使用方法は付属の説明書や院内ルールを確認しましょう。

【まとめ】

・固定テープの交換頻度や手順を守りましょう。院内ルールを確認しましょう。

・ドレッシング剤は刺入部を固定し、引っ張りながら剥がしましょう。

・刺入部を指定の消毒液でしっかり消毒しましょう。

・カテーテルの固定の際、ループを作らず、緩めのカーブになるようにしましょう。

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