「最近患者さんの看護必要度が上がってきたな……」体位変換が必要な患者さんもとっても多いです。
2時間ごとにやるのがルールだけど1日何回やっているんだろう……。どこかで体位変換は患者さんの苦痛が大きいって聞いたことがありますが、一体どんな方法がいいのでしょうか
大前提!体位変換は苦痛の大きい手技である。
他人に体を動かされるのって実はとっても怖いこと。だからこそ苦痛を減らすための工夫が必要になります。
ポイントその1. 勢いをつけずにゆっくり行う
力任せに行っている人、見かけませんか?勢いをつけて行うと患者さんは怖いし、ルート類が抜けてしまうリスクも高くなってしまいます。理想なのはできるだけ勢いをつけないこと。ゆっくりであればあるほど優しい体位変換です。
ポイントその2. 点ではなく面で支える
手先の力を使って行うと患者さんは痛いです。皮膚が弱い人だとそれだけでスキンテアのリスクもあります。手先の力だけではなく、手のひらや腕全体を使って患者さんを支えるのがポイントです。除圧グローブがあると尚よし。
ポイントその3. 痛い部分を可動させない
痛みがある、痛みが出そうな部分を意識して体位変換を行うことも大切です。
例えば骨折している部分を重点的に支える、術後の創部があれば軽く押さえる、気管チューブが動かないように把持しながら行うなど。動かす前の声掛けも重要ですね。
ポイントその4. 体位変換後の圧抜き
体位を調整した後は動いた部分に圧がかかってしまいます。
この圧力のことを「ずり応力(せん断応力)」といいます。
このずり応力があると苦痛に感じ、、褥瘡のリスクになってしまいます。
体位変換やギャッジアップした後は、ベッドとの接地面に少し手を入れるだけで圧を抜くことができます。 患者体験をしてみるとこの圧抜きの効果がどれだけすごいかわかります。
【まとめ】
大前提!体位変換は苦痛の大きい手技である。
ポイントその1. 勢いをつけずにゆっくり行う
ポイントその2. 点ではなく面で支える
ポイントその3. 痛い部分を可動させない
ポイントその4. 体位変換後の圧抜き