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2024.04.22
舌苔のある人の口腔ケア

口腔ケアをしようとして分厚い舌苔と出会ったことはありませんか?
舌苔を無理矢理剥がそうとすると、味蕾を傷つけ出血させてしまうことがあります。 舌苔の原因と、基本的なケアの方法についてお伝えします。

1.舌苔の原因

健康な舌は、唾液の自浄作用や口蓋との摩擦で綺麗な状態が保たれています。
舌苔は、舌の表面を被う乳頭の剥離上皮・食物残渣・口腔に微生物・唾液などで形成されています。舌苔を起こしやすい疾患には、消化器疾患・糖尿病・アレルギーや感染症などがあります。
その他に、乾燥や運動麻痺、舌の廃用など口腔機能上の問題や喫煙の影響もあります。

2.舌苔が形成される要因

①口腔環境の悪化

唾液分泌の減少や環境的な問題で口腔乾燥が強い、虫歯や歯周病が放置されている、薬剤の副作用、低栄養など。

②舌の運動障害

痛みなどによる不十分な運動、運動麻痺、食事を長くしていないことによる舌の廃用性萎縮など。普段から舌が口蓋に接触していない状態では舌苔が付着しやすくなります。

3.舌苔のケア

①全身状態の管理

栄養状態を整え、慢性疾患があれば症状コントロールに努めます。

②頸部の姿勢調整

寝たきりなどで頸部周辺に拘縮があると、舌は緊張が強くなるため動きが阻害されます。ストレッチなどで筋肉を緩め頸部のねじれなどを改善します。

③口腔ケア

口腔内の汚染の原因の多くは口腔乾燥にあります。お部屋の環境調整を行い、保湿剤を用いて口腔内を十分保湿します。そして口腔ケアにより口腔の清潔に努めますが、その際、刺激性唾液が十分分泌されるようにマッサージを行います。口腔ケアの方法は「モアブラシを使って口腔リハビリと咽頭ケア」をご参照下さい。

十分な保湿ができれば、頑固な舌苔も徐々に柔らかくなり薄くなってきます。舌ブラシなどでそぎ落とす方法もありますが、味蕾を傷つける危険があるので、オススメできません。

【まとめ】

・舌苔の原因は、消化器疾患・糖尿病・アレルギーや感染症などがあります。その他に、乾燥や運動麻痺、舌の廃用など口腔機能上の問題や喫煙の影響もあります。

・具体的なケア方法は①全身状態の管理②頸部の姿勢調整③口腔ケアです。
 十分な保湿と唾液姓刺激の分泌と舌の動きを促します。

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