ストーマ周囲皮膚を守るために皮膚トラブル予防とただれてしまった時の初期対応

共通看護
2026.03.29
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ストーマケアで多くの人が悩むのが、ストーマ周囲の皮膚トラブルです。
発赤やただれが起こると、痛みだけでなく装具の密着不良や漏れにつながり、皮膚トラブルをさらに悪化させてしまいます。
ストーマ周囲の皮膚を守るために大切なのは、トラブルが起きないための「予防」と、ただれてしまったあとに悪化させない「対応」です。
今回は、日常のストーマケアで意識したい皮膚トラブル予防のポイントと、ただれてしまった際の初期対応を整理します。

皮膚トラブル予防と、ただれてしまった時の初期対応

ストーマケアで多い悩みの一つが、ストーマ周囲の皮膚トラブルです。
発赤やただれが起こると、痛みだけでなく装具の密着不良につながり、さらに漏れや皮膚トラブルを悪化させてしまいます。
ストーマ周囲の皮膚を守るためには「予防」と「早めの対応」の両方が重要です。

まず大切なのは、皮膚トラブルを起こさないための基本です。
ストーマ周囲の皮膚は、排泄物そのもの、消化液にさらされやすく、特に水様便や軟便が続くと刺激が強くなります。
面板の孔サイズが合っていないと、便や尿が隙間から漏れ、皮膚に付着し発赤やびらんを引き起こします。そのため、ストーマの大きさに合わせて適切なサイズで面板をカットし、皮膚に便や尿が触れないように調整・装着することが基本です。

また、パウチ交換時の刺激も皮膚トラブルの原因になります。
リムーバーを使わずに無理に剥がすと、面板との接地面の角質層がはがれ、小さな皮膚損傷が繰り返されます。
リムーバーは「剥がしやすくするため」だけでなく「皮膚を守るため」のアイテムとして積極的に使用することが大切です。

それでも皮膚がただれてしまった場合は、まず皮膚状態の観察をします。
発赤やびらんの範囲、滲出液の有無、痛みの訴えなどを確認し、可能であれば写真を撮影して他のスタッフと情報を共有しましょう。
皮膚の状態を客観的に残すことで、医師やWOCナースとの連携もスムーズになります。

次に、皮膚状態に応じた保護を行います。まずは、ストーマ周囲をしっかりと泡立てた低刺激の石けんで、こすらないよう愛護的に洗浄します。汚れをしっかりと浮き上がらせ、石けん成分が残らないように洗浄しましょう。水分は、皮膚への摩擦刺激を避けるように優しく押さえ拭きをして、丁寧に取り除きます。びらんや浸出液が見られる部位には、皮膚保護パウダーを使用し、余分な粉を払い落とした上で面板を貼付します。軟膏や油分のある製剤は、装具の密着を妨げるため、面板貼付部位には原則使用しません。

皮膚への負担を最小限にし、ストーマサイズに合った面板を装着することが重要です。面板のストーマ孔サイズはストーマの実測サイズより1〜2mm大きめが基本ですが、粘膜を覆わない皮膚ギリギリのサイズでカットしても良いでしょう。大きく切りすぎてしまうと、ただれた皮膚が便や尿と直接接触し、皮膚トラブルをさらに悪化させてしまいます。術後など、ストーマの浮腫などでサイズが安定しないことも念頭に置いておきます。

ストーマ周囲の皮膚のケアは、特別なことをするよりも、
観察・予防・丁寧な手順を積み重ねることが何より大切です。
皮膚トラブルに早く気づき、正しく対応することが、利用者さんの苦痛を減らし、安定したストーマ管理につながります。

例えば感染症での入院であれば、退院後に「どうすれば次の入院を防げるか」という視点で関わることもできました。
体調が悪くなったときの様子を一緒に振り返り、早めに受診する判断につなげることも看護の一つです。
これは、入院体験を前向きに意味づける関わりでもあります。

まとめ

・ストーマ周囲皮膚は便や消化液の刺激を受けやすく、サイズ調整と剥離時の刺激軽減が重要
・ただれが起きた場合は、観察を優先し、パウダーで皮膚を保護してから装具を装着する
・装具はストーマがギリギリ出るサイズ(実測より1~2mm大きめから皮膚ギリギリ)で調整し、便が皮膚に触れない環境をつくる

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