「今の音、いつもと違う?」——そう感じた瞬間に動けるかどうかで、患者さんの状態を大きく左右します。
病棟では、心電図モニターや人工呼吸器、輸液ポンプなどさまざまな医療機器のアラーム音が鳴り響いています。特にICUやNICU、手術室では、常に何かが鳴っているといっても過言ではありません。実は観察力の高い看護師ほど「耳がいい」と言われます。ここでいう「耳がいい」とは、モニター音の微妙な変化や、アラームの種類・緊急度を瞬時に聞き分け「何が起きているか」を予測できる力のことです。今回は「モニター音に注意すること」がなぜステップアップにつながるのかを具体例とともに解説します。
モニター音に気づける看護師は、なぜ強いのか?

① いつもと違う心電図の音に気づいたケース
ICUで夜勤中、心電図モニターのアラームは鳴っていないものの、心拍のビープ音がいつもより「間延びしている」とある看護師が気づきました。数値を見ると、心拍数が徐々に低下。すぐに患者のもとへ向かい、意識レベルと血圧を確認。医師へ迅速に報告し、薬剤調整が行われました。
もし「アラームが鳴っていないから大丈夫」と思っていたら、対応が遅れていたかもしれません。
ポイント
・数値だけでなく「音のリズム」に違和感を持てる
・アラーム前に異変を察知できる
・結果として早い段階で対応できる
② 人工呼吸器のアラームから原因を推測できたケース

手術室やICUでは、人工呼吸器の高圧アラーム・低換気量アラームなどが頻繁に鳴ります。「ピー、ピー」という高圧アラームが鳴った瞬間に、何が起こっているか、たとえば、痰が詰まっていないか、チューブの屈曲はないか、体位変換後の回路トラブルはないかなどを確認します。ただ音が鳴ったから対応するのではなく 「この音は何のアラームなのか」まで考えられるかどうかが、対応能力の差になります。
③ 電気メスの音の変化で出血を察知

電気メスは、触れる組織の状態によって音が微妙に変わります。ある看護師は「いつもより湿った音がしている」と違和感を持ち、術野をよく観察しました。すると、実際に出血量が増えていることがわかり、吸引やガーゼ、止血剤の準備を先回りして対応できました。音の変化は、術野の状況変化を教えてくれるサインでもあります。
どうすれば「耳」を鍛えられる?
・モニター音の違いに意識を向ける
・アラームが鳴るたびに原因を考える
・先輩の動きを観察する
上記を意識し行動に変えると、看護師として一段階成長できます。耳を鍛えることで、観察力・予測力・判断力を同時に鍛えられます。ぜひ、明日から意識してみましょう。
まとめ
患者さんに術後せん妄が起こったときは、
・環境調整と観察・報告で次につなげよう。
・術後せん妄発生後は安全確保が最優先
・声かけは短く・ゆっくり・否定せず。
・急に抑えたり引き止めたり無理な制止はしない



