新人看護師を悩ませるSOAP記録。先輩から「アセスメントになっていない」と指摘され、書き直しに追われたことはありませんか?実は、多くの新人看護師が陥る「SOAPの間違いあるある」には共通のパターンが存在します。この記事では、やりがちな4つのNG例を通じ、根拠に基づいた伝わる記録の書き方を先輩看護師の視点からお伝えします。食事介助や鎮痛剤投与といった身近な例から情報の整理術を習得して、チームから信頼される質の高いSOAP記録を目指しましょう。
SOAPの意味やそれぞれの役割については過去記事「記録の迷子を救う!SOAP(ソープ)の書き方ガイド」をご確認ください。
1.S(主観的データ):患者の生の声がそのまま記録されていない

NG例:「食欲がない様子」
OK:「昨夜は半分くらい食べたかな。今朝も食べたくないな」
コツ:看護師の判断を交えず、患者さんが話したことのみを記載するのが鉄則です。「」(カギカッコ)で括れるような生の言葉をそのまま引用しましょう。
2.O(客観的データ):具体的な指標ではなく曖昧な表現
NG例:「だいぶ痛そう」
OK:「NRS8/10、苦渋表情あり」
コツ:「かなり」「あまり」など曖昧な表現は避け、具体的な指標を使います。痛みの指標(NRS)や意識レベル(GCS.JCS)、便の性状(ブリストルスケール)など共通の物差しを使うと情報の信頼性が高まります。
3.A(アセスメント):単なる事実のまとめで分析や予測がない
NG例:「むせていたので食事介助をした。注意して見ていきたい」
OK:「食事中頻回に湿性咳嗽がみられており誤嚥性肺炎を引き起こすリスクが高い。嚥下機能低下の可能性があり、嚥下機能の再評価や食形態の見直しが必要」
コツ:Aは「やったこと(実施)」や看護師の感想を書く場所ではありません。SとOから「今何が起きているのか(分析)」や、「次に何が予測されるか(リスク)」を導くプロセス。根拠が明確だとケアの方向性に迷いがなくなります。
4.P(計画):具体的ではない
NG例:「痛み止めを使って様子を見る」
OK:「NRS4/10以上、または苦渋の表情がある時は指示に従い頓用アセトアミノフェン400㎎を内服。投与30分後に再度NRSを使用して除痛効果を評価し、緩和されなければ医師へ報告する」
コツ:数値目標、具体的な介入内容、再評価のタイミングを明記して、誰が担当しても一貫したケアを提供できる再現性の高い計画にしましょう。

SOAP記録は単なる記録ではなく、看護師のアセスメント能力を示す重要なツールです。慣れないうちは難しく感じるかもしれませんが、迷ったときは「次の勤務者が迷わず動けるか」を意識するのがコツです。SOAPでチームを繋ぎ、質の高い看護を実現しましょう。
まとめ
1.S(主観的データ):患者の言葉をそのまま記録
2.O(客観的データ):数字やスケールなどの共通のものさしを使う
3.A(アセスメント):SとOを統合して今何が起きているか、今後何が起こるかを分析・予測する
4.P(計画):具体的な数値目標や再評価の時期を記載



