実習の行動計画で毎日書く「環境整備」。シーツを伸ばしたり、ゴミを捨てたりするだけで終わっていませんか?
環境整備は単なる掃除ではなく、患者さんが安全・安楽に過ごせる環境を整えるための看護です。
今回は、著者が学生指導中に繰り返し伝えてきた、アセスメントに基づいた環境整備のポイントを紹介します。
あなたは大丈夫?環境整備の落とし穴
実習中の学生を見ていると、環境整備の際に共通して見られる「もったいない」ポイントがあります。
環境整備の目的が「掃除」になっている
「物品を拭く」「ベッドメイキングをする」など、作業のみで満足してしまう人は少なくありません。清潔を保つことは大切ですが、環境整備の目的は患者さんが安全・安楽に過ごせる環境を整えることです。
「最適な環境になっているか」を考えていない

何の疑問も持たずに、物品をもとの位置に戻して環境整備を終えてしまう人がいます。しかし、その位置が患者さんにとって、最適であるとは限りません。
「ナースコールは無理なく手が届く位置か」「ベッドの高さは適切か」など、患者さんの状態を考えながら環境を整える必要があります。
これらに共通しているのは、環境整備にアセスメントが伴っていないことです。では、どのような視点で環境整備を行えば良いのでしょうか。
アセスメントを活かした環境整備のコツ
患者さんの病状やADL、スケジュールは日々変化します。その日の患者さんに合わせて「どのような環境なら安全・安楽に過ごせるか」を考えることが大切です。
身の回りにある危険を予測する

安全・安楽な環境を整えるためには、患者さんの身の回りにどんな危険があるのか知る必要があります。
例えば、左手に点滴ルートがある患者さんなら、左側にある物を取ろうとして、ルートを引っかけてしまう危険があります。そのため、ナースコールやティッシュなどは右手で取りやすい位置に配置すると、点滴の事故抜去という危険を回避しやすくなります。
不要なものがないかを確認する

患者さんによっては、今使っていない物品がそのままベッドサイドに置かれていることも。
不要なものが置かれたままだと、急変時対応や移乗の妨げになることがあります。
日中と夜間でベッドサイドに必要なものが異なる患者さんもいるので、疑問に思ったら看護師に確認しましょう。
物品の配置や、ベッド周囲のレイアウトを勝手に変更すると、患者さんを混乱させたり、私物の紛失につながったりする可能性があります。
自己判断せずに、患者さんや看護師の許可を得ながら進めることが大切です。
「患者さんにとって安全・安楽な環境とは何か?」を考える習慣を、実習の中で少しずつ身に付けていきましょう。
まとめ
・掃除ではなく、安全・安楽に過ごせる環境を整えることを意識
・患者さんにとって最適な環境かを常に考える
・迷ったら自己判断せず、患者さんや看護師に相談する



