エプロンと手袋はどちらが先?防護具(PPE)の正しい順番とその理由

観察・患者対応
2026.07.3
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個人防護具(PPE)を着用するとき、エプロンと手袋のどちらを先に着けるべきか迷った経験はありませんか。手順として覚えていても「なぜこの順番なのか」と聞かれると、思わず言葉に詰まることもあるかもしれません。エプロンと手袋の着脱順序には、自分を汚染から守るだけでなく、患者さんへの交差感染を防ぐための明確な根拠があります。順番を誤ると、自分の手や衣服を汚染し、結果として感染拡大につながりかねません。ここでは、エプロンと手袋の着脱時の正しい順番と、その理由をわかりやすく解説します。明日からの看護実践にすぐ活かせるポイントとして、ぜひ参考にしてください。

1. エプロンと手袋の正しい順番は?

個人防護具の着脱の基本は、手袋は最後に着けて、最初に外すことです。この順番は、患者さんと自分の双方への汚染リスクを最小限にします。基本的な着用の流れは以下の通りです。

着用の順番

①手指衛生を行う
②ガウン・エプロンを着用する
③キャップを着用する
④ゴーグル・フェイスシールドを着用する
⑤手袋を着用する

脱衣の順番

①手袋を外す
②手指衛生を行う
③エプロンを外す
④手指衛生を行う
⑤(以降、防護具ごとに繰り返す)

順番を正しく守ることは、自分を守るだけでなく、患者さんへの交差感染を防ぐうえでも重要です。 

2. なぜエプロンが先で手袋を最後に着けるのか

患者さんのケアでは、血液・体液・分泌物・排泄物などに触れる場面が多くあります。エプロンの役割は、自分の衣類に付着するのを防ぐことです。手袋を先に着けてしまうと、エプロンを装着する際に、紐を結んだり位置を整えたりする過程で、着けた手袋が自分の衣類や首元、周囲の物品に触れることがあります。

衣類や環境表面には目に見えない微生物が付着している可能性があります。そのため、手袋を着用した手でエプロンを装着すると、患者さんに触れる前に手袋が汚染されてしまうのです。これでは、患者さんのもとに微生物を持ち込むことになりかねません。

また、ガウンの場合、手袋を最後に着用することで、手袋の袖口(カフ)でガウンの袖口を上から覆うことができます。手首の露出を防ぎ、隙間から液体などが入り込むリスクを最小限に抑えられるのです。現場では、手袋を着用したまま物品準備をしているスタッフをたびたび見かけます。注意すると「まだ患者さんに使っていないのでキレイです」と毎回言われます。

しかし、手袋が最も清潔なのは、箱から取り出した瞬間だけです。着用したまま環境や物品に触れた時点で、汚染された手と同じと考える必要があります。したがって、まずエプロンで衣類を保護し、手袋はケアや処置の直前に着用するのが原則です。

. PPEを脱ぐとき、なぜ手袋が最初なのか

使用後のPPEのなかで、最も汚染されている可能性が高いのは、手袋です。患者さんの体液・排泄物・周囲環境に直接触れているため、そのまま他の防護具や自分の顔、衣類に触れると、汚染が一気に広がるリスクがあります。汚染の強いものから先に外すという原則を覚えておくと、脱衣の順番も理解しやすくなります。手袋を外したあとは、手指衛生を行いながら、残りの防護具を順番に取り外していきましょう。

4. 現場でよくある間違い

忙しい業務のなかでは、無意識に順番がずれてしまうことがあります。よくみられる例として、以下があります。 

  • 手袋を先に着けてからエプロンを装着する
  • 手袋を着けたまま周囲の物品や自分の衣類に触れる
  • 手袋を外したあとに手指衛生を忘れる

手袋をしているから大丈夫と感じてしまうこともありますが、手袋そのものが汚染源になることもあります。手袋の役割を正しく理解し、汚染を広げない意識を持つことが大切です。 

まとめ

・エプロンと手袋の順番は、エプロン(ガウン)を先に着用し、手袋を最後に着けるのが基本
・手袋を先に着けると、自分の衣類や周囲の物品に触れ、微生物を持ち込むリスクがある
・手袋は最も汚染されやすい防護具のため、脱ぐときは最初に外す
・手袋が最も清潔なのは、箱から取り出した瞬間だけ
・「手袋をしているから安全」ではなく、手袋も汚染されるという認識を持つことが大切
・PPEの順番を理解することは、自分を守るだけでなく、患者さんへの交差感染予防にもつながる

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