手術後に浮腫みや血栓予防のために使用する弾性ストッキング。効果が得られるためには、正しい弾性ストッキングの着用が大切です。しかし、身体にフィットする分なかなか装着しづらいため介助におっくうな方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は、弾性ストッキングのスムーズな装着方法を紹介します。
1. 弾性ストッキングに手を入れ、踵部分から裏返します。弾性ストッキングをそのまま履くと、踵やつま先部分のフィットに時間がかかります。まずは、踵とつま先をフィットさせるために、踵部分から裏返しましょう。履き込み口を広げることで、介助側も患者側もより快適に作業が行えます。
2. 裏返した弾性ストッキングを靴下のように履きます。踵部分から裏返した弾性ストッキングは、踵とつま先だけを履き込む必要があります。靴下を履くように、しっかりとつま先と踵部分を合わせましょう。これにより、シワやズレを予防できます。
3. 裏返した部分を持ち、横に細かく動かしながら膝下まで引き上げます。裏返した部分を引き上げることで、簡単に履くことができます。しかし、上に上げすぎると患者の皮膚に圧迫や摩擦が生じ、傷や内出血の原因となります。そのため、細かく横に動かしながら少しずつ上げることが重要です。また、弾性ストッキングは膝下までのタイプが多く使われます。膝より上まで履ける場合は、サイズが大きすぎる可能性がありますので、サイズの変更を検討してください。また、たるみがある場合は、着圧の効果が得られにくいため、サイズの変更が必要です。
そして、きちんと履けているかは以下の3点のポイントを確認しましょう。
– 膝下までしっかりと履けているか確認する。
– 膝下部分、足首、つま先部分にシワがないかを確認する。
– サイズが適切かどうかを確認する。
【まとめ】
1.弾性ストッキングをスムーズに装着するためには、踵部分から裏返して履くことが大切
2.膝下までしっかり履けているか、シワがないか、サイズが合っているか確認することで弾性ストッキングの効果が期待できる