実習で集めた膨大な情報。その中で「何をピックアップして話し合えば、患者さんのケアにつながる有益な時間になるの?」と情報の取捨選択に迷った経験はありませんか?どれも大切な情報に思えて、どこを深く掘り下げるか判断するのは難しいものです。今回は、今の看護教育や臨床現場で特に重視されている「5つの窓」を紹介します。テーマ決めや発言に困った時は参考にしてみてください。
1.倫理

「身体を清潔にするために、嫌がる清拭を無理に進めてよいのか?」など、ふとした瞬間の迷いこそ倫理的な議論の入口です。効率や安全という言葉の裏で、患者さんの想いが置き去りにされていませんか?一度立ち止まって考えると、本当の意味で最善のケアが見えてきます。
2.ストレングス
できないことばかりに目を向けていては、その人本来の姿を捉えられません。大切にしている価値観、病気に向き合おうとする意欲など、患者さんの持つ「強み(ストレングス)」を丁寧に見つけましょう。個別性を伴った回復への計画が導き出せます。
3.セルフケア
看護とは、何でも先回りして介助することではありません。病気と付き合いながら生活していくためには、患者さん自身が体調を管理し、暮らしを整える力が重要です。本人の力を引き出し、自己管理能力を育むための伴走者として何が必要か話し合ってみましょう。
4.意思決定支援
患者さんは常に明確な答えを持っているとは限りません。納得しているように見えても心では迷っている可能性があり、言葉での表出がなくても意思がないわけではありません。子どもや認知症の方など、意思を伝えるのが難しい場合は、ご家族から聞く本人らしさをヒントに検討しましょう。その人らしさを根気強く探り続けるプロセスが支援につながります。
5.退院支援
入院生活は長い人生のほんの一部。自宅、施設、転院など場所が変わっても続く「その人らしい暮らし」を具体的に想像します。そのために今準備すべきは何か考えましょう。

カンファレンスで何を話すか迷ったときは、この5つの窓から患者さんを覗いてみてください。仲間と共に一歩踏み込んで深く考え抜く経験は、あなたの看護を磨くだけでなく、患者さんを支える確かな力になるでしょう。
まとめ

・多くの情報を取捨選択する際は切り口を考える
・今の看護界で重要視されている5つの窓から患者さんを覗いてみる
①倫理
②ストレングス
③セルフケア
④意思決定支援
⑤退院支援



