患者さんとのコミュニケーションを上手に取る3つのコツ!

業務
2026.08.3
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病棟や訪問看護の現場で「患者さんがなかなか本音を話してくれない」「業務的な会話だけで終わってしまう」と悩んだことはありませんか?実は、ちょっとした関わり方の工夫で、患者さんとの距離は劇的に縮まります。看護師歴20年以上の私が、現場ですぐに実践できて、患者さんとの信頼関係を深められるコミュニケーションのコツを伝授します。まずは「聞きたいこと」をぐっと堪えることから始めてみましょう。

看護師を悩ませる患者さんとのコミュニケーション

バイタル測定や処置の際「体調はどうですか?」「眠れましたか?」といった質問ばかりになっていませんか?もちろん看護師の情報収集として重要な視点です。しかし、聞きたい事を質問するばかりでは、患者さんとの距離はなかなか縮まりません。患者さんの本音や不安、要望などは、業務的な問いかけでは引き出せないことが多いからです。

私が20年以上の看護実践の中で確信し、心理学や医療の現場でもその効果が実証されている、患者さんの心を開くための3つの秘訣をお伝えします。

コツ①:聞きたいことではなく日常会話から相手に興味を持つ

1つ目のコツは、看護師として収集したい情報の収集は一旦横に置いて、目の前の患者さん、その人に興味を持ち日常会話を楽しむことです。

ベッドサイドの宝物から会話を広げる

枕元に飾られているご家族の写真、ベッドサイドに置かれた本や趣味の雑誌、お見舞品などに目を向けてみてください。「素敵な写真ですね、お孫さんですか?」「この雑誌、私も気になっていたんです」といった何気ない一言から会話を始めましょう。

他者への興味がもたらす関係構築の効果

心理学では、人は自分に関心を持ってくれる人に対して自然と好意や安心感を抱くことが分かっています(自己拡張理論の応用)。医療や看護の研究においても、雑談(日常会話)が患者さんの緊張や防衛心を和らげることが明らかにされています。雑談により緊張感や防衛心が和らぐと、結果としてその後の病状や不安に関する情報収集がより本音かつスムーズになるといわれています。雑談で場が和むと、患者さんは「一人の人間として大切にされている」と感じられ、体調の変化や本音を自然と打ち明けやすくなるのです。

コツ②:軽めのボディタッチを取り入れる

2つ目のコツは、言葉以外の非言語コミュニケーション、特に触れるケアの積極的な活用です。

言葉を超える安心感を与えるテクニック 

「調子はどうですか?」と言いながらそっと手を握る、あるいは「よく頑張りましたね」と声をかけながら肩を優しくポンと叩く。こうした軽いボディタッチには、言葉よりも一瞬で相手の緊張をほぐす力があります。

タッチングがもたらすオキシトシン効果

看護・医療の世界において、タッチングの効果は科学的に広く研究されています。肌と肌が触れ合うことで、脳内からオキシトシンというホルモンが分泌されるのです。オキシトシンは、別名「絆のホルモン」や「幸せホルモン」とも呼ばれます。不安や恐怖を和らげ、血圧を安定させたり、痛みを和らげたりする、心理的・生理的効果があります。 突然触れられることに抵抗がある患者さんもいるため、相手の表情や雰囲気を察しながら、自然な流れで行うことが大切です。特に、孤独感を抱えがちな高齢の患者さんや、終末期のケアにおいては、言葉以上の支えになります。

コツ③:看護師側の人間味を見せる「自己開示」

3つ目のコツは、看護師自身が適度に自己開示すること、つまり自分の話を少しだけしてみることです。

人間味のあるエピソードで、親近感のある味方になる

看護師が先に少しだけ自己開示をすると、患者さんとの間にあった見えない壁が自然と溶けていきます。昨日あったクスッと笑える失敗談や日常のひとコマを話すことで、患者さんにとって親しみやすい味方になり、心の距離がグッと縮まります。

心理学の法則「自己開示の返報性」

心理学では、相手が自分について話すと、自分も話しやすくなる「自己開示の返報性」という傾向が知られています。「相手が心を開いてプライベートな話をしてくれたら、自分も同じように心を開いて話をしたくなる」という人間の心理傾向のことです。 例えば「実は私、昨日料理でちょっと失敗しちゃって……」とか「うちの子も今、反抗期で大変なんですよ」といった話を少し添えるだけで、患者さんは看護師のプライベートを垣間見ることができ、親近感を持つきかっけになります。ポイントは看護師が先に心をオープンにすることです。

ただし、自己開示は患者さんの利益を第一に考え、内容やタイミング、相手との関係性に配慮することが大切です。

まとめ:患者さんとのコミュニケーションは、心に寄り添うことから

患者さんとのコミュニケーションに、難しいテクニックは必要ありません。大切なのは「あなたに関心があります」という姿勢を伝えること。

心理学的・医学的にも理にかなっているこの3つのアプローチを意識するだけで、明日からのベッドサイドでの会話がきっと温かいものに変わるはずです。悩んでいる看護師さんは、ぜひ、できることから一つずつ試してみてくださいね。

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