「DC(直流除細動)かけます」と言われて慌てた経験はありませんか?DC(直流除細動)は心房細動(AF)や発作性上室頻拍(PSVT)などの不整脈に対して行われる治療です。しかし、初めて介助につくと何を観察すれば良いのか迷うこともあるでしょう。今回はDC介助で押さえたい看護ポイントを紹介します。
1. なぜDCを行うの?

DCとは、心臓に電気刺激を与え、正常な洞調律へ戻すことを目的とした治療です。心房細動(AF)や発作性上室頻拍(PSVT)などで実施します。不整脈によって動悸や血圧低下などの症状が出現することがあり、薬剤で改善しない場合や早期に正常なリズムへ戻したい場合に行われます。初めて介助につくと「急に周囲が慌ただしくなって何が始まるんだろう」と戸惑うことも……。しかし、治療の目的を知っておくと、観察するポイントも理解しやすくなります。
2. 介助中の観察ポイント

・鎮静後の呼吸状態
DC前には鎮静薬を使用することが多く、呼吸抑制に注意が必要です。SpO₂や呼吸回数、胸郭の動きを観察しましょう。鎮静が深くなると舌根沈下による気道閉塞が起こることもあるため、患者さんの顔色や呼吸状態の変化にも注意が必要です。
・モニターとバイタルサイン
心電図波形や血圧の変化を確認します。DCによって正常な洞調律へ戻ることで血圧が改善することもありますが、一時的に血圧が低下する場合もあります。適宜血圧を測定し、循環動態の変化を観察しましょう。また、DC後は12誘導心電図を使用してリズムが改善しているか確認します。
・安全確認
処置時はスタッフ間で声を掛け合い、患者さんや周囲の安全を確保します。通電時は患者さんやベッドに触れていないことをしっかりと確認し、事故を防ぎましょう。また、急変時に対応できるよう救急カートや酸素投与の準備が整っているかも確認しておくと安心です。
3. 処置後の観察ポイント

まずは意識レベルの回復状況を確認します。DCでは鎮静薬を使用することが多いため、覚醒が遅れていないか、呼吸状態に問題がないか観察しましょう。
また、安静中は不整脈の再発がないか心電図モニターの波形を継続して確認します。医師から安静解除の指示が出たら、歩行時のふらつきやめまいがないかの確認も忘れてはいけません。
さらに、パッド貼付部に発赤や熱傷がないかも重要です。皮膚トラブルがみられる場合は医師へ報告し、必要に応じて処置を行います。
まとめ
・DCは不整脈を正常な洞調律へ戻す治療
・介助中は呼吸状態やバイタルサインを観察する
・処置後は意識レベルや不整脈の再発、皮膚トラブルに注意する



