看護サマリーを作成する際、何を書いたらいいか迷っていませんか?つい手が止まってしまうのは書く目的をまだ掴めていないからかもしれません。私は退院支援看護師として病院と地域を結び、多くの記録に触れてきました。その経験を活かし、情報共有に役立つ看護サマリー作成のコツを3つ伝授します。次にバトンを渡す看護師へ必要な情報をしっかり残せるよう、基本の視点から一緒に学んでいきましょう。
1.治療結果のコピーはNG!診療情報提供書との違いを意識する

治療経過や検査データは大切な情報です。しかし、結果だけを並べたサマリーでは不十分。本当に伝えるべきは、病名や検査データからは見えない「患者さんの生活の様子」です。そこに看護サマリーを作成する意義があります。医学的な経過は要点を簡潔にまとめ「患者さんの想い」と「ADLの変化」を意識して記載しましょう。
2. 地域の看護師が一番知りたい「患者・家族の想い」を記す

地域の看護師が求めているのは、治療に対する本音や「これからどう生活していきたいか」という未来への想いです。例えば「寝たきりでも孫の声を聞きながら過ごしたい」「また思い出の場所へ行きたい」といった具体的な願いがサマリーに記載されていると、地域の看護師もその実現に向けた目標が立てやすくなります。入院中、何気ない会話から聞き出した本人の希望やご家族の不安を、ぜひ言葉のまま残してあげてください。
3. 移動だけじゃない!生活全般の「ADLの変化」を見極める

ADLというと移動ばかりに目が向きがちですが、食事や排泄、睡眠、認知機能の情報もとても大切。これらの変化は、退院後の安全な生活や家族の介護負担に直結するからです。特に高齢者では、疾患や安静、活動量・食事摂取量の低下などに伴い、入院中に嚥下機能が低下することがあります。また、慣れない環境で認知機能が低下することも珍しくありません。だからこそ、その実態を伝えることが重要なのです。また「杖歩行」だけでは、介助で1m移動できるのか自力で20m歩けるのか分かりません。「看護師が脇を支えて5m杖歩行可能」など数字を入れたり、入院前と比較したりすると退院先での看護介入がスムーズです。
看護サマリーは地域へ引き継ぐ大切なバトンです。患者さんの退院後の生活の意向や想い、そして、ADLの変化を丁寧に記載しましょう。あなたの書いた記録が、明日からの暮らしを支える最高のヒントになります。
まとめ
・看護サマリーの目的は患者さんの生活の様子を伝えること。治療経過や検査データの記載のみでは不十分
・患者さんや家族の想いをしっかり記載しよう
・食事、排泄、睡眠、移動方法、認知機能の変化は数字や比較で伝わりやすくなる



