「患者さんの状態を把握したい……」などの思いから、患者さんばかりに目を向けていませんか?実は、患者さんの表情やバイタルサイン以外にも、患者さんの状態を知るチャンスがあります。患者さんの身の回りの環境に目を向けると、患者さんの体調や生活の変化に気付けるかもしれません。今回は、看護師なら思わず「あるある」と共感してもらえるようなベッドサイドから読み取れる患者さんのサインについてご紹介します。
1. 患者さんの身の回りには気持ちや状態が表れる

「患者さんの観察」と聞くと、表情やバイタルサインを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。しかし実際には、患者さんの身の回りの様子からも多くの情報が得られます。普段何気なく目にしているものも患者さんの状態を知るヒントになります。
2. ゴミ箱やシーツの状態なども大切な情報源
たとえば、ゴミ箱にティッシュが大量に捨てられていれば、咳や鼻汁、痰が増えている可能性があります。また、朝になってシーツや毛布が異常に乱れていたり、剥がされていたりする場合は、夜間せん妄や発熱、不快感などで十分に眠れなかった可能性も考えられます。オーバーテーブルに置かれたペットボトルの水がほとんど減っていなければ、水分摂取不足に気づくきっかけになるでしょう。患者さんの身の回りの観察が、患者さん自身が言葉にしない変化に気づくヒントになるのです。
3. 小さな変化にも目を向ける

私も朝、訪室すると、いつもよりシーツや掛け物が大きく乱れていて「昨夜はよく眠れなかったのかな」と気になった経験があります。患者さんに尋ねると、夜中に何度も目が覚めていたことが分かりました。「ただのシーツの乱れ」と見過ごさず、患者さんに声をかけてその理由を知ることも大切です。患者さんによっては、こちらから尋ねたこと以外お話されない方もいます。
シーツの乱れをきっかけに患者さんに声をかけ、本人が言葉にしなかった夜間の様子を知ることができました。また、次の夜勤者に引き継ぐバトンともなりました。こうした何気ない変化を見逃さず、患者さんの訴えや身体所見と合わせて考えることが、看護師に求められる観察なのだと感じます。
4. 患者さん全体を捉える視点

もちろん環境だけで判断することはできません。しかし、患者さんの訴えや身体所見と合わせて患者さんの身の回りを観察することで、より患者さんの全体像が見えてきます。患者さんだけでなく、その周囲にも目を向けることが、質の高い看護につながります。
まとめ
・患者さんだけでなく周りの環境にも目を向けてみる
・ゴミ箱やシーツなどに隠された重要な情報源
・患者さんや周りの環境など全体を見る癖をつける



