秋冬の乾燥時期前に見直したい!スキン‐テアを防ぐ看護のポイント

観察・患者対応
2026.10.28
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高齢患者さんの更衣や移乗を介助したあと「腕の皮膚がめくれている」「いつの間にか出血している」と気づいた経験はありませんか。スキン‐テアは、摩擦やずれによって皮膚が裂ける外傷です。皮膚が脆弱な高齢患者さんでは、腕をつかむ、テープを剝がす、ベッド柵にぶつけるなど、日常のわずかな刺激でも発生します。スキン‐テアを防ぐケアと発生時の対応を確認しましょう。

1. スキン‐テアとは

スキン‐テアは、摩擦やずれ、テープの剥離、患者さんの移動時に加わる外力など、機械的な力によって生じる外傷性の急性創傷です。身体のどの部位にも起こり得ますが、特に手背や腕、下肢に多くみられます。

高齢者の皮膚は、加齢によって表皮と真皮の結合が弱くなり、皮下脂肪や皮脂の分泌も減少します。そのため、乾燥しやすく、わずかな刺激でも皮膚が裂けやすい状態になります。

特に、皮膚が乾燥している人、浮腫や紫斑がある人、ステロイド薬や抗凝固薬を使用している人、低栄養の人、介助を必要とする人は注意が必要です。

2. 日常ケアに潜むスキン‐テアの原因

スキン‐テアは、特別な処置中だけに起こるものではありません。

移乗時に腕を強くつかむ、更衣時に衣類を勢いよく引っ張る、粘着力の強いテープを剝がす、車椅子やベッド柵に手足をぶつけるといった身近な場面で発生します。

介助するときは、患者さんの前腕や上腕だけをつかまず、身体を広い面で支えます。無理に引っ張らず、スライディングシートなどの福祉用具を活用することも大切です。

3. 予防のポイント

皮膚の乾燥を防ぐため、施設の方針に沿って保湿剤を使用します。入浴や清拭では熱すぎるお湯や強いこすり洗いを避け、皮膚を押さえるように水分を拭き取ります。

長袖やアームカバーで腕を保護する、ベッド柵や車椅子など接触しやすい場所を確認する、患者さんの爪や介助者のアクセサリーを整えることも予防の一歩です。

医療用テープが必要な場合は、皮膚への負担が少ない製品を選び、皮膚を押さえながら毛の流れに沿ってゆっくり剝がします。必要に応じて剝離剤を使用しましょう。

4. 発生したときの初期対応

スキン‐テアを発見したら、まず出血の有無と全身状態を確認し、清潔なガーゼなどで圧迫止血します。その後、施設の手順に従って創部を洗浄し、皮膚のめくれや創の大きさ、深さ、出血、疼痛などを観察・記録します。

残っている皮膚を無理に引っ張ったり、切り取ったりしてはいけません。皮弁を戻す処置は、皮膚の状態を評価したうえで、施設の手順に沿って行います。創部へ粘着性の強いテープを直接貼ることも避けましょう。

5. 「いつできたか分からない」を減らそう

スキン‐テアは小さな傷として見逃されやすいため、入浴、更衣、移乗、清拭などの際に皮膚を観察することが大切です。発生した場合は、部位や原因となった可能性のある場面を共有し、同じことを繰り返さないようケア方法を見直します。

まとめ

・高齢者の皮膚は脆弱で、移乗や更衣などのわずかな刺激でも裂けることがある

・保湿、ぶつけない環境、皮膚をつかまない介助で予防する

・発生時は止血・洗浄・観察を行い、皮弁を無理に引っ張らない

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